霧山は、空を見上げた。 カガリたち、オフィリア05部隊と、ローゼン02部隊がコープスイングで飛び去ったあとだ。 脳波遮断ヘルメットは、少し重い。 霧山は、隊長と外を巡回していた。 有識者のいるシェルターの場所は、隊員同士でも秘密だ。 今回は突発的な任務だったから、一通りシフトを守れば来週にはお茶の水基地に戻れる。 阿部にはこの話は出来ないなぁと思いながら、霧山は足場の悪いところを避けた。 出かけに、お前も昇進か? と不安げに聞いてきた阿部を思い出す。 ないないと笑い飛ばしたが、心配なのは、霧山も同じだ。 大きなミスさえなければ、今年度末にはまとめて昇進で二等兵にはあがれるはずだ。 軍功さえあれば、その次の上等兵も夢ではない。 カガリに追いつけるとは思えないが、せっかくお茶の水基地に配属されたのだ。 アピールチャンスは幾らでもある。 他の同期は、パソコン類の地下倉庫番になっているものもいる。 その手の配属は、昇格が遅れるので有名だ。 忙しくないのと比例して、出世も遅い。 ピーという突然の鳴き声に、霧山は唯一の今の装備であるグロッグ45を思わず構える。 ヒバリが枝を渡って、空を舞った。 「鳥か……」 霧山は力んだ自分に笑いそうになるが、不意に鳴った背後の小枝の音に振り向く。 そこには、サイレンサーを構えた霧山が立っていた。 「は……?」 銃口が霧山の喉に向けられて、霧山は霧山に撃たれた。 痙攣しながら血をまき散らす霧山に、もう一人の霧山が乱暴に装備を剥がしとる。 「……失敗しましたね、この分だとすぐに死にます。私の力では、対象物 が生きていないと真似する時間が短くなるというのに」 霧山の装備を纏った男は、バイオメタリック・エクソスーツだけは放置して、血を流し続ける霧山の体を坂道から蹴った。 かすかにもがく霧山は、坂の段差
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