考え直すように言い続ける泉を無視して、カガリはどんどん流れてくる急患を癒していた。 泉医師も、軽症患者を診なくてはならない。 どのみち、バイオメタリック・エクソスーツに頼らなくてもカガリの腕力に泉は勝てないだろう。 最悪、力づくででも向かう気でいた。 『カガリ、イソガしい、カ?』 ふわふわと、m1,022型異星人のソラが、カガリの頭上で浮いている。 作業中に話しかけてくることは、珍しい。 「ソラか。ここでの作業が終わったら、パフィオペディルム型が暴れてる現場に行く」 『カスミガセキ、カ?』 ソラは予想通り、敵襲を理解していた。 過去に、他の地球外生命体《ヴォイドフォーク》が付近にくれば察知できると言っていたのを、カガリはしっかり覚えている。 「そう、戦えって命令されてる。オレはいかなきゃいけない」 「カガリくん! だから行ってはダメだと」 泉が遮ったが、付き合いの長さではカガリの勝ちだ。 ソラは柔らかく跳ねた。 『ソラがツレていく、いつもヨリはやイ』 「ソラが?」 コープスイングを生み出したのは、確かにソラたちの体の機構とパーツからできている。 ソラの小さな体に乗っかるのは少し怖いが、コープスイングより早いならば力を借りるしかない。 最後の患者に、癒しの力を注ぐと、むき出しに折れた骨と肉がくっついた。 「よし、ソラ連れてってくれ!」 「カガリくん――」
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