All Chapters of 冷酷王の知られざる秘密: Chapter 91 - Chapter 100

103 Chapters

91・師匠

 いつの間に眠ってしまっていたのか深夜に喉が乾いて目を覚ますと、私を後ろから抱き抱えるようにオズワルドが眠っていた。 オズワルドの筋張った大きな手は私のお腹に当てられていて、じんわりと温かい。もしかしたらさすってくれていたのだろうかと思うと、またあのムズムズが襲ってきた。「~~~~っっ」 声にならない喜びを噛み締めながらオズワルドを起こさないようにベッドから出た私は、水差しの水を飲んで小さく息を吐く。「ん……? 起きたのか? また痛むのか?」 その声に驚いて振り返ると、オズワルドが眠そうな顔でこちらを見ている。「ううん、喉乾いただけだよ」「……そうか」 それだけ言ってオズワルドはまたスヤーっと眠りに落ちるが、私がベッドに戻るとまたうっすらと目を開けて私を引き寄せる。「早く寝ろ」「ん」 今度は正面から抱えられ耳元にオズワルドの吐息がかかる。それがくすぐったいやら感じるやらで思わずオズワルドの胸におでこを擦り付けると、今度はオズワルドがくすぐったそうに笑い出した。「おい、もう少し離れろ」「やだ、寒いもん」「……しょうがない奴だな」 それだけ言ってオズワルドはまた眠りに落ちてしまう。規則正しいオズワルドの寝息に釣られるように、次第に私も眠くなってくる。 オズワルドの側は不思議とこんなにも安心するのかと自分でも驚いた。 そして翌日、私の目論見通りオズワルドの相手を一晩したあの淑女は、怯えたようにサロンを去ったのだった——。   あれから数日後、完全復帰した私はロミと一緒にとうとう一線を超えたスノーの話に頬を染めていた。「それでそれで!?」「そ、それだけ……だよ。何か思っていたよりも凄く優しくてね、恥ずかしかったけど、嬉しかった……」
last updateLast Updated : 2026-09-10
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92・ダリアが教えたもの

 言葉を濁したアーノルドに俺は無言で頷いた。要は入り切らなかったのだろう。 けれどそれは仕方ない。長さだけで言えばアーノルドの物は俺のよりも長いとダリアはいつだったか言っていた。「まぁ、スノーは全体的に小さいしな。仕方ないんじゃないか」「……そりゃ君の相手はサキュバスだろうから? 君のでも簡単に飲み込むんだろうけど、スノーはあの通り見た目も中身も天使のようだから、終わった後も凄く僕を気遣ってくれてね……それが返って申し訳なくなってしまったんだよ。いっそ完全に勃たなければ良いのかな」「それは止めておけ。絶対だ」 そのせいで三年間も勃たなくなった俺だ。絶対に止めておいた方が良い。「やけに熱心に止めるね」「まぁな。それで、どうなんだ? 進捗は」「そうだね。城に潜んでいたのはあらかた片付いたと思うよ。意外だったのはもう1人側室係の中に怪しい者が居た事だ。やはりあの女は毒殺だったのかもしれない」「そうか」 淡々と答える俺を見てアーノルドはため息を落とす。「君は本当に少しも驚かないね。少しは何かに動揺する事はないのかな」「ダリアのする事にはしょっちゅう動揺しているが」 あのサキュバスのしでかす事にはいつも驚かされている。そもそも高位貴族の教育を受けていないからだろうが、ダリアを見ていると庶民の暮らしぶりには目を見張るばかりだ。その分余計に早くこの戦争を収めて退陣しなければならないと思っている。 俺ではこの国の治安を守ることは出来ても、豊かにする事は出来ない。 しばらくこんな日が続いていた。日中はアーノルド、もしくはセルクがやってきてここで仕事をし、ついでだとばかりに互いの想い人の事を惚気て帰っていく。 セルクは今までもそうだったから違和感はないが、アーノルドに関しては違和感しかない。 そんなある日の事。「オズ! 君はサキュバスちゃんから何か聞いてないの!?」 いつものように部屋にやって来るなりアーノルドは珍しく乱暴に書
last updateLast Updated : 2026-09-11
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93・オズワルドの願い

「触り心地が良くなったのはマッサージとオイルだよ。イクようになってたのは自慰の仕方を教えたからね!」「っ!? な、なんて事を教えるんだ、君は!」「どうして? いけなかった? オズワルドにも言ったけど、セックスなんてどっちも気持ちよくなってこそだよ。スノーがイきやすくなった事で中の具合も良くなったはずだけど?」 白い目をアーノルドに向けると、図星だったのかアーノルドはついにそっぽを向いてしまう。「ここはサロンなんだ。あまりスノーさんにそういうのを教えるのはどうかと思うんだけど」 そっぽを向いたままそんな事を言うアーノルドの言葉に私はピンときた。どうやらアーノルドはスノーが他の人ともあんな事をするのが嫌なようだ。「だったらあなたがセルクさんみたいにスノーを囲えばいいんじゃない? でも言っておくけどスノーはあの通り美少女で気立てが良くて博識だから、地元に戻って家が再建したら絶対に引手数多だよ。賭けてもいい。そうなる前に何か手を打った方が良いと思うけどな~」「……何が言いたいの?」「べっつに~? 早くオリガさんと本人に言っておかないと、スノーはあの通り頑張り屋さんで勉強熱心だからこれからどんどんここで稼ごうとしちゃうかも?」「っ!」 ニヤニヤしながら私が言うと、アーノルドは息を呑んで席を立ち、そのまま早足で部屋を出て行ってしまった。 そんな私達の会話を少し離れた所からずっと聞いていたオズワルドが読んでいた本を片手にポツリと言う。「お前はどこぞのやり手ババアか」「惜しい! やり手ビッチちゃんって呼ばれてたんだよ! それにアーノルドさんとスノーがくっついたら、私はもう二度とアーノルドさんとは寝ないよ」「そうなのか?」「うん。相手が居る人とするのは私の趣味じゃないから。前世では仕事だから仕方無くそういう人たちとも寝てたけど、ここでは私も選べるからね!」 このサロンの素晴らしい所というかこの国の素晴らしい所は、絶対に浮気が許されない所だ。それが大前提にあるので私も遠慮なくする事が出来る。
last updateLast Updated : 2026-09-12
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94・自分のタイミング

「ん、なに?」 よく聞こえなくて私が顔を上げると、オズワルドは私を見下ろして少しだけ微笑む。「いや……何でも無い。ほら、腰が止まってるぞ」「あんっ!」 そう言って思い切り下から突き上げてきたオズワルドの振動に、私の中は何かを期待するかのように疼く。私は必要以上に念入りにオズワルドの熱い塊に何度も何度も愛液を擦り付け、何の前触れもなく自分からオズワルドのモノを中に一気に咥えこんだ。「うっ」「あっ!」 相変わらず凶悪なオズワルドの熱い塊に私の最奥は一気に押し潰され、思わず身体が後ろにしなった。「はぁ、お前、予告は、しろよ」「しない。私の、したいタイミングでしたい、もん! っん」 腰を動かしながらオズワルドにキスをすると、オズワルドもまるで待っていたかのように私のキスを受け入れる。どちらともなく溢れる吐息に頭の芯がぼんやりしてき始めた。 それでも私達はキスを止めなかった。何となく離れがたかったのかもしれない。 いつの間にか私の中でオズワルドと寝る事はただの仕事ではなくなっているような気がして、複雑な気持ちになる。「はぁ、っう、っく」「ねぇ、気持ち良い?」「ああ……何回聞く、んだ」「何回でも、聞きたい。こんなの、初めて」 客だからイかせる事に専念するのは当たり前だけれど、こんなにも直接聞きたいと思うのは何故なのだろう。 私はオズワルドの胸に舌を這わせながら腰を上下に動かし始めた。 抜けるギリギリまで熱い塊を引き抜き、そこから一気に腰を落とすとオズワルドが低く呻く。そうすると私の中はまるで喜びに溢れるかのように潮を噴き出すのだ。 規則的な肉と肉がぶつかり合う音に私がうっとりしていると、突然オズワルドが私のお尻を掴んでそのまま立ち上がった。「あんっ! 深い!」 今までとは比べ物にならない程深い場所に入り込んだオズワルドの熱い塊は、それでもまだ奥へ侵入しようとしてくる。
last updateLast Updated : 2026-09-13
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95・変なオズワルド

「嫌だ。グレイに聞いた。お前、戦場で何人かにこっちも使わせたんだろう?」「……だ、だって、二人とかで来るから、あぁっ!」 思わず身を捩ろうとした私の腰を掴み、オズワルドはさらに奥深くにねじ込もうとしてきた。「あっ、だ、め、それ以上、無理、あっ、や、だ、あぁぁぁぁ!」 それまでオズワルドは慎重に行き止まりの辺りを刺激していたが、やがて何かを突き抜けた感覚がした。それでもオズワルドはさらに奥に侵入していく。そこをグリグリと刺激されると何だか頭がぼんやりとしてきた。 そんな私の腰を掴んでオズワルドの熱い塊がさらにどこかを突き抜け最奥に到達した時、一瞬にして激しい快楽が襲ってきた。中でも感じたことの無い初めての快楽に何だかふわふわしてくる。「っっっ!」 私は背中を仰け反らせて息を呑んだ。同じようにオズワルドも息を詰め、ようやく動くのを止めた。「一応聞くが、大丈夫か?」「だい、じょうぶじゃ、ない……何か、入っちゃいけないとこ、んっ、入って、る」「抜くか」 そう言われたけれど、不思議な事にオズワルドの熱い塊が脈動する度に私は背筋から這い上がってくるゾクゾクとした感覚に震えた。後ろが開きっぱなしになったような感覚に足が震えはじめる。「なんか、良くなってきた、かも」「……そうか。では動くぞ」 オズワルドは言うなりゆっくりと腰を動かし始める。その感覚に私はとうとう堪えられなくなって息を荒らげた。「あっ、ん、はぁ、ああ!」「っく、これは、また前とは違った感覚、だな」 どうやら私が感じている快感はオズワルドも同じように感じているようだ。オズワルドの腰がだんだん早くなり、何だか意識が朦朧としてくる。しばらくして——。「っ!」「あっ、あぁ!」 オズワルドが低く呻いたかと思うと、私の中で大きく膨らんだ。それとほぼ同時に中では感じる事が出来ないようなオズワルドの射精をダ
last updateLast Updated : 2026-09-14
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96・甘やかしすぎる王

 そう言ってグレイは一枚の鑑定書をテーブルの上に置いた。その鑑定書を全員で確認していると、そこへ寝間着姿のダリアがやってきた。※  目が覚めると私は相変わらずきちんと着込んでベッドで寝ていた。隣を見るとそこにオズワルドはもう居ない。 顔を洗って着替えようと思い、いつものようにその場でナイトドレスを脱いで下着のまま寝室を出ると、そこにはオズワルドとアーノルド、セルク、そして何故かグレイが同じような顔をして何かを見つめている。「あれ? グレイさんじゃん。やっほー!」 思わず自分の格好も忘れて声をかけると、グレイはすぐに私から顔を背けて両手で顔を覆って叫んだ。「お、お前何て格好で出てくるんだ!」 その言葉にアーノルドとセルクもこちらを向いてギョッとしたような顔をしている。そこで私はようやく自分の格好を思い出した。「お前たち、見るな。ダリア、戻れ」 短く、けれど冷たい声のオズワルドに私はすぐさま踵を返して寝室に戻ると、少ししてオズワルドが寝室に私のドレスを持ってやってきた。「ありがとう」「——ああ」 それだけ言ってすぐに戻るのかと思いきや、オズワルドは私を見下ろして何か言おうとして口を開け、すぐに閉じて私の顎を掴む。「なに? んんっ!」 唐突に唇を塞がれて思わず目だけでオズワルドを見上げると、オズワルドは眉間にシワを寄せてこちらを見下ろしている。 そしてようやく唇を離したかと思うと、一言。「この、馬鹿」「は!?」 突然の悪口に思わず口をパクパクさせていると、そんな私を無視してオズワルドは寝室を出て行ってしまった。「なんなの、突然」 私は手早くドレスに着替えて寝室を出ると、今度こそちゃんと皆に挨拶をする。「おはようございます。で、皆して何睨んでるの?」「おはよう、サキュバスちゃん。君の助言に従ってスノーさんの今後の予定は押さえたよ」「それは良かった! スノーには幸せにな
last updateLast Updated : 2026-09-15
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97・疑惑

「そうだね。全く同じものだよ。何とロットも同じ。間違いなくオリガが入手した所から仕入れてるよね」「ロットも同じだと? それは同時期にまとめて購入したという事か?」「そういう事。オズ、次の戦争の準備を今からしておいた方が良いね」「そうだな。ついでに城下町のスパイもあぶり出したい。何か案を考えておいてくれ」 俺の言葉に皆は頷いて部屋を出て行った。※   食堂に到着すると、そこにはいつも通りロミとスノーが楽しそうに談笑していた。「二人共おはよ~!」 声を掛けると二人はこちらを向いて笑顔を浮かべて手を振ってくれた。 体操や色んな事を二人に伝授した事で、この二人とは随分仲良くなったような気がする。「スノー、聞いたよ!」「何を?」「スケジュール! 押さえられたんでしょ? 宰相様に」 食事を持って小声でスノーの脇腹を肘で小突きながら言うと、スノーはすぐさま顔を真っ赤にして慌てだす。「ち、違うの! あのね、宰相様はお優しいからそう言ってくれただけで、他意はないの!」 小声でそんな風に言い返してくるスノーの頬は真っ赤だ。これはきっと他にも何か言われたに違いない。「そうなの? でも良かったじゃん。これでもうスノーは悩まなくて良くなるね」「そ、そうかな?」「そうだよ! ねぇロミちゃん?」「そうですね。今もその話をしていたんです。正直な話、スノーの抱えている借金は途方もありませんでした。ここで何人の貴族とどれだけ寝れば良いんだと言う程だったので心配していましたが、宰相さまのお抱えになったのならもう大丈夫でしょう。それに領地の事は宰相様も心を砕いてくださっているのですよね?」「う、うん。何だか申し訳ないなって今はちょっとだけ思ってる」 しょんぼりと俯いてそんな事を言うスノーに思わず首を傾げると、スノーは俯いたまま言った。「だってね、本当にお忙しい方なの。朝から晩まで書類とにらめっこしててね、休憩中は私を気にかけてく
last updateLast Updated : 2026-09-16
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98・優しい人

「分からない。俺は王だ。滅多な事では誰も信用しない。出来ない」 いつもよりも数倍冷たい顔でそんな事を言い放ったオズワルドの顔は、本当に冷酷王そのものだった。 けれどそうさせたのは他の誰でもない、周りの人間だ。 私はカクテルを手早く作り上げてオズワルドに一つ手渡して言う。「やっぱり狙われてるのって私とあなた?」「ほぼ間違いなく」「そっか……はぁ~……」「そんなに側室が嫌か? それとも相手が俺一人になるのが嫌なのか?」 怪訝な顔をしてそんな事を言ってくるオズワルドに私はすぐさま首を振った。「違うよ。むしろ最近はオズワルド以外と寝たいなんて思わなくなっちゃったよ。そうじゃなくて、身の丈って言うのかな。ついこの間まで街灯の下に立って客取ってたような奴がさ、いきなりお城での生活なんて出来る訳ないよね?」 規則正しくお上品に、が何よりも苦手な私だ。それはオズワルドも痛い程良く分かっているだろう。こんな私だから絶対にさっきのような事をしでかすに決まっている。「なんだ、城で暮らすのが嫌なだけか」 私の答えにオズワルドは何故か少しだけ表情を和らげて言う。「まぁ、そう」「自由人だもんな、お前。ではやはりお前は離宮に住むと良い。城の敷地内ではあるが城とは隔離されている。元は両親が使っていたんだが、そこなら誰にも干渉はされない」「でも命狙われてるんでしょ? 私。そんな所に一人で暮らしてて構わないの?」「別に一人で住めとは言ってない。俺もそこに移る。むしろ命を狙われている者同士、お前は唯一信頼出来る相手だ。そしてそれはお前にとってもだろ」「確かに」 絶対に安全なのは誰だと言われたら、同じ敵に命を狙われているであろう、オズワルド以外には居ない。「毎日一緒?」「ああ」「朝から晩まで?」「昼は流石に城で公務をするが、夜は離宮に戻る」 私はオズワルドをじっと見つめてもう一度大き
last updateLast Updated : 2026-09-17
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99・独特の感性

「お店の人、凄く緊張してたね!」 突然やってきたオズワルドを見て店員さんは可哀想なほど縮こまって震えていたのを思い出して言うと、オズワルドは真顔で頷く。「ああ。悪いことをしたな」「でもオズワルドにだってお菓子買う権利はあるからね! いつ誰が来ても良いように心の準備はしておかないと」「そういうものか?」「そういうものだよ!」 接客業をするのであれば、ある日突然王様がやってきたぐらいでビビっていてはいけない。それは接客業の極意のようなものだと私は思っている。 頷くオズワルドを横目に私がさっそく買ったばかりの焼き菓子を開けていると、オズワルドがそこから無言でクッキーを一枚抜き取って齧りだす。やはりオズワルドは結構甘いものが好きなようだ。 そうこうしているうちにようやく城に辿り着いた。 離宮は城の門をくぐり更に庭を迂回した場所にあり、高い壁に囲われていた。 馬車から降りた私は目の前に聳え立つ白亜の美しい絵画にでも出てきそうな建物と、それを取り囲む高すぎる壁を見上げて思わずため息を付く。「凄い高い壁……これ離宮じゃなくて要塞だよね?」「外から覗かれないようにとの配慮だそうだぞ」 冷たい声でそんな事を言うオズワルドに私は思わず首を傾げた。「昨日も言ったが、ここは俺の両親が使っていたんだ。元々は側室達の為に造られたらしいが、両親はここで自分たちの愛人を囲っていたんだよ」「ん? 両親の愛人? それってお互いの愛人が一つの離宮に住んでたって事?」「ああ。男も女も同じ場所で囲われてたんだ。間違いが起こらない訳がないと思わないか?」「思う」「その最たる間違いが俺だ。俺は離宮で生まれた。父親が王という事にはなっているが、本当の所は誰にも分からない」「え……もしかしてそれも有名な話?」「超がつくほど有名だな。誰も俺を王の子だとは思っていない。俺自身もな。だが俺は王に選ばれた。それは今が戦乱の世だったからに過ぎない」
last updateLast Updated : 2026-09-18
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100・狙われるダリア

「ここ、使用人の人とか居るの?」「一応な。だがここの使用人は皆、城からの通いだ。古株で俺の専属のような奴らに任せてある。ただ……」 そう言ってちらりとオズワルドが私を見た。「なに?」「全員男なんだよな……お前、絶対に手を出すなよ? 言っておくが、全員既婚者だからな?」「分かってるってば! でもオズワルドの身の回りの世話も男の人がしてたの? メイドさんとか居なかったんだ?」「ああ。女を王の側におくのは危険だろ。何か手違いがある……かもしれない」「あったんだ」「二代前の王がな。まぁそういう所は俺も人のことは言えないが」「女好きって事?」「せめて性欲が強いと言ってくれないか。別に俺は女が好きな訳じゃない。抱くのが好きなだけだ」「なるほど。私と一緒か」「ああ。……いや、お前と一緒と言われると少し違う気もするが」「どこが違うの! 一緒でしょ!? 要はセックスが好き! そんだけよね?」「そうなんだが、俺は別に腹上死するまでセックスをしたいとは思わないぞ」「えー! なんで?」「なんでと聞かれても困るが、俺は普通に死にたい。とにかくそういう訳で俺の周りは皆男で固めてあるんだ。だが、やはり使用人を昼に入れるのは危険だな。掃除は夜に、食事はここで作らず運ばせるか。それか俺がここで仕事をするか、いっそ閉じ込めておくかだな」 何やらブツブツと呟き出したオズワルドに私は思わず噴き出した。「大丈夫だってば! 悪さしないから安心してよ!」「……本当に?」「本当だよ! 私だってオズワルドとするのが一番気持ち良いんだから。それに気づいたんだけど、オズワルドとするとかなり性欲発散されるみたいなんだよね」 自分でも驚きだが、何回もオズワルドとしているうちに、だんだん性欲が落ち着いてきたのだ。 毎日したいしオズワルド
last updateLast Updated : 2026-09-19
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