Todos los capítulos de 恋わずらいの小児科医、ハレンチな駄犬に執着されています: Capítulo 71 - Capítulo 80

108 Capítulos

オカメちゃん

(これは太郎からオカメちゃんを預かった連休の話です) 連休中日、桃瀬が自宅に遊びに来た。俺は相変わらず、オカメちゃんの言葉を矯正中…… あまりコイツの姿(というか言ってる言葉)を、人様には見せたくはないのだけれど。「ちーっす。暇してるだろうから、遊びに来てやったぞ」 「……暇なら涼一くんと、デートでもすればいいのに」 ダイニングテーブルの上に置かれた、鳥かごの中にいるオカメちゃんと対峙しながら、じと目で桃瀬を見てやった。「おっ、珍しい鳥いるじゃん。どうしたんだ?」 「太郎が旅行に行くから預かってくれって、置いていったの」 桃瀬が遠慮なく、ずいっと鳥かごに顔を近づけて、しげしげと眺めていると――『タケシッタケシ! キュキュッ……スキスキッ』 o(- -;*)ゞ イヤァ「随分、ハッキリとモノを言う鳥なんだな。テレるだろ周防」 にやにやしながら、肘で身体を突いてくれる。余計なトコを、突っ込まなくてもいいのに。「……テレるよりも呆れてるんだって。だから今、一生懸命にマトモな言葉が言えるように、目下矯正中なんだ」 「ほぅ、何を言わせようとしてるんだ?」 腕を組んで俺を見下ろす桃瀬に、ふっと鼻で笑いながら、オカメちゃんに向かって、言葉を促すように言ってやる。「オカメちゃん、オカメちゃん。太郎は?」 『キュピッ! タロウハ、バカイヌ』 すっごくキレイな発音で、教えた言葉を言ってくれた。飼い主のバカっぷりが似なくてよかった次第である。「すっげぇ! まるで、周防が言ってるみたいだ」 ――おいおい、驚くトコそこなのか!?「よし、決めた!」 何故か桃瀬は持ってきていたカバンから筆記用具を取り出し、ダイニングテーブルの椅子に素早く座ると、目の前のオカメちゃんを見ながら、持ってきていた大きな紙に、いそいそと書き始めたではないか。 ああ、またあの絵が見られるのか――(・ ̄へ ̄|||) ウーム「ももちん、いきなりどうしたの? しっかり色鉛筆まで持参して」 「あ~……最近、涼一と絵の比べっこしてるんだ。この間は、周防の顔を描いたんだぞ。結構キレイに描けたんだが涼一の方が、ちょっとばかり上手くてな。持って来れば見せれたのに」 「そうなんだ、へぇ。残念だったよ、それは……」 桃瀬の目に映る俺の姿が、どれだけ歪んだものになっているのか。想像する
last updateÚltima actualización : 2026-08-31
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オカメちゃん②

スケッチブックの絵を見ながら(つか酒の肴なのか!?)桃瀬と一緒にビールを呑んでいた。「なぁ周防。どうして太郎が勉強頑張ってるか、理由分かったか?」 俺よりも呑んでないのに既に出来上がった桃瀬が、意味深に笑いながら聞いてくる。「さて、何だろうね」 本当は分かっていた。この間床に置かれていた歩のカバンを誤って蹴飛ばしてしまい、中をぶちまけたら出てきたのだ。たくさんの看護学校のパンフレット。 俺が知らないと思って気を利かせてくれた桃瀬の行為に、甘えてやろうと考えた。 ビールの入ったグラスを片手に、耳を傾けてやる。「太郎はお前のために、看護師になろうと決めたんだ。偉いよな」 「ちょっと待って。それって看護師になった太郎を、俺が雇ったらって話でしょ。アイツみたいに危ない人間は、悪いけど傍に置きたくないね。医療事故が起きたら困るから」 安心して、仕事をしていられなくなる――「またまたぁ。そんなこと言っちゃってよ。危ないから、傍に付きっきりでいちゃうっていう口だろ。病院内で、いちゃいちゃすんなよ」 出たよ、桃瀬のツッコミ。いい加減にしてくれって感じ。『タケシタケシッ、スキスキッ!』 (・゜3゜)+:・;'.、ブッ!! 突然喋ったオカメちゃんの言葉に、呑みこもうとしていたビールを少しだけ吹いてしまった。「おいおい周防、鳥が喋っただけなのに、何やってんだ」 傍にあったおしぼりを使って、手早く片付けてくれる桃瀬。しょうがないだろ、だってイントネーションが、まんま太郎なんだから。「もしかして逢えない時間、周防が寂しくならないように、太郎が気を利かせて、コイツを置いていったのかもな」 「……まさか」 「だってアイツの家、お手伝いさんが何人もいるって聞いてるぞ。世話くらい、任せられるだろ」 ――歩、そうなのか? そうだとしたら嬉しいのだけれど……「お手伝いさんに言ってる言葉、聞かせたくないだけでしょ」 口ではそんなことを言っちゃったけど、それでも俺は、すごく嬉しかったんだ。 ――今頃アイツは、何をしているんだろう。 心の中でじわりと伝わってきた歩の想いに、目を伏せながらじっくりと噛みしめていると、突然立ち上がった桃瀬。「なーんか周防のその顔見てたら、涼一に逢いたくなった。帰るな」 「そうかい。変な顔して悪かったね」 「いいや、幸せそ
last updateÚltima actualización : 2026-09-01
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甘い!? おしおきの巻

「ちょっ、マジで勘弁してほしいんだけどっ!」 「それはこっちのセリフだ。ストレス発散させろ!」 ――最近気がついた太郎の弱点。眉毛のちょっと上あたりを突いてやると、くすぐったいのか、体をよじらせてイヤがってくれる。 イヤなら膝から降りればいいのに、構ってもらってるのがよほど嬉しいのか、じたばたしながら暴れるのだ。「なぁ、これってタケシ先生の休憩になんの?」 平日の午後は2時半から開院するので、お昼を食べたら少しだけ休憩するのだけれど、今日はたまたま午前授業だった太郎が来ていて、暇つぶしをしている。「せっかく買ってやったウサギの着ぐるみ、ダメにした罪は大きいんだよ」 「……だって、さ。ここんトコ忙しそうにして、話しかけても忙しいばっか言って、冷たかったじゃん」 (ノ_-;)ハア……「お前さ、あんなことして俺が構うと思うのか!? しっかり検視しちゃったんだぞ……」 しかもしっかり俺の名前を書いてくれちゃって。殺人犯に仕立ててどうすんだ。 「村上さんが夕飯置きに来て、あの姿を見たら絶対に卒倒するから止めてくれよ」 俺だから落ち着いて対処できたんだ、うん。「分かったよ。その代わり、少しは俺のこと考えろよな」 考えてるからこその着ぐるみだったのに、分かってないね。 不機嫌を示す突き出た唇に、強引に唇を重ねてやる。「…んっ!?」 「しょうがないからご褒美だ、受け取っておけ」 「甘い――」 「さっき患者の女のコから貰ったキャンディ、オレンジ味だから平気かと思ったんだけど、思いのほか甘くてな。それ舐めて待ってろ」 よいしょと立ち上がり、伸びをして時計を見る。そろそろ行かなければならないようだ。 ムダに元気な歩から元気をチャージ出来たし、頑張ろうっと。「相変わらず、ガキ扱いしやがって……」 悔しそうな声を聞き、扉を開けながら言ってやる。「じゃあガキじゃないトコ、今夜見せてみろよ」 思い切って誘ってみたら、目を大きく見開き固まった。「――なぁんて、な」 肩をすくめてリビングから出るべく扉を締めると、何か大きな声で文句を言った歩の声が部屋の中に響いてるようだ。 たまには誘ってみるのも悪くないものだな――うん。 めでたし めでたし
last updateÚltima actualización : 2026-09-02
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甘い!? おしおきの巻(太郎目線)

俺の付き合ってる恋人は今まで付き合ってきた人と違いすぎて、どうしていいか分からなくなるときが多々ある。互いのことを想い合いすぎて、すれ違うこともしょっちゅう。「タケシ先生、スキ――」 自宅下にある病院で、みんなが帰っても仕事をしてるタケシ先生の背後に近づき、ぎゅっと抱きしめてあげた。「こらっ、まだ仕事中だぞ!」 強い口調で怒鳴られても、何のその。右側の跳ねた襟足の髪の毛を可愛いと思いながら、首筋に鼻を近づけてくんくんする。いつも嗅いでる甘い香りに一安心した。 以前、未亡人のギャルママに抱きつかれたことがあって以来、キレイで格好いいタケシ先生が心配で心配で。これが俺の日課になっていた。「おい……鼻息がくすぐったい」 眉根をうんと寄せて振り向いたその顔に向かって、一気に距離を詰めてキスをする。「っ…んんっ――」 回転椅子を上手く動かして体を自分の方に向けさせると、手際よくネクタイを外してやる。 タケシ先生の白衣姿に発情しちゃう俺って、ナース姿に発情する男と同じだと思った。なぁんか色気がじわぁって漂っているんだ、誘われてるとしか思えない! そのまま腰を抱き寄せて立ち上がらせ、傍にある診察用のベッドに静かに横たえさせた。 潤んだ瞳に、チラリと見える鎖骨が色っぽいの何の。心の中で戴きますと呟いたとき――「太郎、テストはどうだった?」 モノ欲しそうな顔をしながら現実に引き戻すようなことを言われて、思わず固まる。「どうだったって、何とか大丈夫だと思う……」 「明日もテストがあるだろ。レジュメの読み込みの出来で変わってくるんだ。それまではお預けだ」 ・・・・・Σ( ̄⊥ ̄lll)・・・・・ その顔でそんなこと言うの、反則だ―― かくて目の前にあるエサという名のタケシ先生に、まったく手を出すことが出来ずに現在に至る。 *** テストは午前中で終わったので、さっさと帰り支度をして、途中コンビニに寄り昼飯を調達。食べながらタケシ先生の自宅に向かう。「ちょうど、お昼食べてる頃だな。俺の到着があと10分くらいだから、リビングでくつろいでる時間だろう」 うきうきしながら、足取りも軽く急いで向かう俺。タイミングも予想したとおり、タケシ先生はフローリングの床に座り込んで、テレビを見ていた。仕事でずっと椅子に座る体勢でいるから、あえて床に座り込んでく
last updateÚltima actualización : 2026-09-03
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お医者さんごっこ

「なぁ立場、逆転してみない?」 時期的にもテストが目前で大変な立場である、太郎から放たれた言葉に、ぎゅっと眉根を寄せてやる。(立場を逆転させるって、いったい!?) 勉強のし過ぎで頭の一部が可笑しくなったのかもと、夕飯を食べてる手を止めるべく、箸をテーブルに置いた。そのまま立ち上がり、向かい側にいる太郎の額に手を当ててやる。(熱はないな、よし――)「ちょっ、何のチェックしてんだよ。タケシ先生」 「お前がワケの分からない、日本語を口走ったからだ。心配するに決まってるだろ」 胸の前に腕を組んで太郎を見下ろしてやると、唇を尖らせて文句を言ってくれる。「ワケの分からない日本語なんて、言ってねぇし。ただちょーっとばかし、息抜きしたいんだってば」 ――着ぐるみを着て、子どもたちと散々遊んでるクセに、なにを言ってるのやら。 その言葉に顔を引きつらせると、右手人差し指を立て、偉そうな顔して俺に提案しだす。「あのさ、タケシ先生が患者になって、俺が医者になるんだ。優しく診てあげるから、やってみようよ」 「(;゜д゜)。oO(ぇ・・・)」 ナニを優しく診る気なんだ、コイツ――「たまにはさー、患者側の目線から医者を見るっていうのも、大事だと思うんだよね」 そもそもお前は医者じゃないだろ! そんなヤツから、何を学べというのだろうか。 胸の中にモヤモヤを抱えながら席に戻り、夕飯の続きを食べはじめた。「ねぇ、タケシ先生ってば」 「分ったよ。だったら後片付け頼んだよ。準備してくるから」 残ったご飯をかき込み、リビングから下の病院に移動。クリーニングに出す白衣と、滅菌済みの聴診器を手に戻った。 それらを持ってソファで待機してると、後片付けを終えた太郎がワクワクした顔で傍にやって来る。「ほら、医者だろうが何だろうが、好きにやれば」 押し付けるようにそれらを手渡し見上げると、喜びながら白衣を着て聴診器を首にかけた。「ねっ、どう? 医者っぽい?」 白衣を着ただけでみんなが医者っぽくなったら、それこそ詐欺だろ。だけど――「ま、いいんじゃないの……」 どきまぎしながら俯く俺の前に太郎は跪き、そっと右手を取った。「周防さん、今日はどうされましたか?」 「えっ!? あ、その……」 「顔がほんのりと赤いですよ。熱があるかもしれません、胸の音を聞いてみましょう
last updateÚltima actualización : 2026-09-04
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お医者さんごっこ(歩目線)

夕飯を黙々と食べてるちょっと疲れ気味の恋人に、面白いことを提案してみようと口を開いてみる。「なぁ立場、逆転してみない?」 俺の言葉を聞き、うげっΣ(・ ̄□ ̄!)なぁんて顔をしたと思ったら、わざわざ傍にやって来て、額に手を当ててくれる始末。「ちょっ、何のチェックしてんだよ。タケシ先生」 「お前がワケの分からない、日本語を口走ったからだ。心配するに決まってるだろ」 はーっとため息をつき、胸の前に腕を組んで、呆れた視線で見下ろしてきた。そんな失礼な態度に、唇を尖らせて文句を吐いてやる。「ワケの分からない日本語なんて、言ってねぇし。ただちょーっとばかし、息抜きしたいんだってば」 俺の息抜きと一緒にタケシ先生も息抜きさせてやろうと、思いやりをもって提案しているあげてるのに、┐(・ ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~なぁんて顔をするなんて。 だけど負けないように俺は、右手人差し指を立てて必死に提案!「あのさタケシ先生が患者になって、俺が医者になるんだ。優しく診てあげるから、やってみようよ」 「(;゜д゜)。oO(ぇ・・・)」 「たまにはさー、患者側の目線から医者を見るっていうのも、大事だと思うんだよね」 だのに思いっきりケッという表情を浮かべ、何も言わずに席に戻り、夕飯の続きを食べる。「ねぇ、タケシ先生ってば」 やっぱ、突飛過ぎる提案だったのかな。スキンシップには、いいネタだと一生懸命に考えてみたのに。「分ったよ。だったら後片付け頼んだよ。準備してくるから」 ヤタ───v(-∀-)v───♪ 内心小躍りしながら喜びを噛みしめ、さっさとご飯を食べ終えてから、タケシ先生の食器と一緒に、鼻歌混じりでジャブジャブ洗い物をした。頭の中はもう、めくるめくお医者さんごっごが、勝手に展開されるのである。『王領寺センセ、ヨロシクお願いします』 『あ、はい。今日はどうされましたか?』 『あの……胸が苦しくて。その……王領寺センセに、恋患いしているのかもしれません……』 『じゃあその恋患いを、愛し合うことで治しましょうか。それでは早速、脱いでください(///ω///)テレテレ♪』 なーんていうことが、ここで繰り広げられたらどうしよ~! (/ω\) ハジュカシィー・・・(/ω・\) チロ・・ キッチンからリビングをチラ見してると、白衣と聴診器を手にしたタケシ先生が下
last updateÚltima actualización : 2026-09-05
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はじめてのクリスマス

それはクリスマスイブ、2週間前のことだった。この日は珍しく桃瀬の家でマジメに勉強をしていた。ダイニングテーブルを挟んで目の前にいる桃瀬は、スマホを弄りながら勉強を見てくれる。 小説家の小田桐先生は夜中まで執筆を頑張ったらしく、自室でお昼寝中。 Zzz・・o(__*)。。oO(熟睡中) 仕事が休みだから来いと桃瀬に言われなかったら、今頃タケシ先生の家のリビングで小田桐先生と同じく昼寝をしていたと思われる。 (´・ωゞ)ネムイ「おい、ここの部分間違ってるぞ」 「あ、ホントだ」 「こういうケアレスミスが積み重なると、大きな失点になるからな。確実に文章を読み解いて、潰していくのがコツだ」 さすがは、元家庭教師をやっていただけある。しかもタケシ先生より優しく教えてもらえるから、マジであり難い(-人-) 南無南無・・「なぁ周防にあげるクリスマスプレゼントは、用意してあるのか?」 「勿論用意してるよ。何てったって、初めてのクリスマスなんだからさ」 勉強の手を止めてニッコリ微笑んだら、目の前で意味深な笑みを浮かべた。「太郎のクセに張り切っちゃって、コノヤロ! 何をあげるんだ?」 右手に拳を作って、頭をグリグリしてくる。「タケシ先生が子どもを診察しているときの、微笑ましい様子を描いてみたんだ。勉強の息抜きにもなって、一石二鳥さ」 「へぇ見事に被ったな。俺も涼一の絵を描いてるんだ」 桃瀬の言葉に、一瞬だけ顔が引きつってしまった。破壊力満載のあのイラストをプレゼントされる、小田桐先生の気持ちを考えるとかなぁり複雑である。「まだ色を塗ってる途中なんだけどさ」 ウキウキしながら、それを見せてきた。「( ̄⊥ ̄ノ)ノウッ!」 「この絵に合わせてよ、サンタのコスプレ買おうと思って、ネットで色々見てるんだ。ちなみにこんなのあったぞ、周防にいいんじゃないか?」 さっきから弄っていたスマホの画面を、俺に見せてくれる。そこにあったのは――「ナース服……何故か天使の羽までついてる」 「ほらほら、想像してみ。これを周防が身にまとってる姿」 「や……ちょっ、待って。小田桐先生なら分かるけど、タケシ先生がこんなの着ても、ちょっと――」 線が細くてパッと見が女の人に見える小田桐先生なら、何を着ても似合うと思う。だけどタケシ先生は、まんま美男子。白衣は似合うけどナ
last updateÚltima actualización : 2026-09-06
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はじめてのクリスマス周防目線

――おいおい、いったいなにを考えて、こんなのプレゼントしてくれたんだ―― クリスマスイブだろうが盆暮れ正月だろうが、平日なら関係なく病院を開けていた本日。 無事にいつもの時間にベテラン看護師の村上さんが後片付けをしてくれた上に、美味しそうなご馳走をわざわざテーブルにセットしてから帰ってくれた。 小さなクリスマスケーキを前にして、ちょっとだけ緊張した顔の太郎が、いそいそとプレゼントを差し出した。それを受け取ってから、傍に立てかけておいた大きな包みを引っ張って、ほらよと手渡してやる。「何が入ってるのかな、うひひひ……」 なぁんて言いながらサル顔をデレデレさせて、渡してやった包みをいそいそと開ける姿に、自然と笑みが浮かんでしまった。「わっ、超カッコイイ!! ありがとタケシ先生」 俺の好きなブランド物を一緒に着てみたいと言って、デートしに行った店の洋服。このときは自分の小遣いで買うと言い張った結果、ラフなシャツしか買えなかった太郎に、そのシャツに似合いそうなコーデを考え、ジャケットとパンツをクリスマスのプレゼントにしてみた。 色違いのお揃いを買ったなんて、口が裂けても言えない―― 目の前で喜んでジャケットを着込んでくれる姿に、嬉しくなって笑いかけたのだが唐突に恥ずかしくなり、俯いてそれを隠すと、膝に置いてある太郎からのプレゼントが目に入る。(俺も開けてやり、有り難うを言わなければな――) リボンがお洒落に巻いてある箱に手をかけて、紐解いてからゆっくりと蓋を開けてみた。 その中にはハガキ大くらいの紙の中に、俺と患者さんの笑顔が水彩タッチでほのぼのと描かれているイラストがあって…… 胸の中がきゅっと鳴った。太郎の……いや歩の目に映る俺って、こんな顔してるんだ。 どんな顔をしていいか分からず、上目遣いで目の前の恋人を見たら、 "p(-x-〃) イジイジなぁんて、ちょっといじけたサル顔を見せた。きっと俺が何も言わないものだから、気に入らないとでも思ったのだろう。相変わらず、面倒くさいヤツ――「よく描けてるじゃないか。嬉しいよ歩」 俺にしたら褒めてやった言葉だというのに、まだ物足りなそうな表情を浮かべる。ワケが分からず眉根を寄せると視線を逸らしながら、「プレゼント、その絵だけじゃないから。箱の中にある厚紙を除けると、もうひとつのプレゼントが
last updateÚltima actualización : 2026-09-07
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はじめてのクリスマス太郎目線

食事を終えてシャワーを浴び、リビングでジュースを飲みながら、まったりとテレビを見ていた。 シャワーを浴びるタケシ先生の手に、しっかりとナース服を押し付けたのだが。「さてさて今頃脱衣所の前で、どんだけーって言いながら、悶絶してるんだろうな」 プレゼントした箱から、ナース服をずるずると引っ張り出したときのあの顔。ショックに満ち溢れていた。 でも絶対に、俺が着るよりも似合うのが分かる! ワクワクそわそわしながら、何度も浴室のほうに目をやってしまった。んもぅ、どこまで引っ張るんだろう。 やがて―― 風呂上りなので必然的に頬が上気しているけれど、いろんなモノが相まっていつも以上に真っ赤になってるタケシ先生が、渋々といった感じでやって来た。「キャハ━━━━(#゚ロ゚#)━━━━ッ!!」 「バッ、じっと見るなよ」 「いやいやいや、目に焼き付けておかなきゃ!」 「ダメに決まってるだろ、バカ犬がっ!」 首にかけていたタオルを、俺の顔に被せてくる。「うわっ、何すんだよ」 「もう充分に堪能したろ。下が短すぎて風呂上りなのに、ムダにスカスカする。風邪を引きかねん」 慌ててタオルをポイしたら、タケシ先生は背を向けて、ボタンに手をかけようとしていたときだった。(せっかくの白衣の天使が、人間に戻ってしまう!!) 慌てて後ろから抱き着いて、その手を止めてやる。「ダメだよ、まだ脱いじゃダメ!!」 「何でだよ。こんな格好でいたら、絶対に風邪を引く」 「大丈夫だから。その……俺が脱がせたいしさ。寒くないように、あっためてあげるから」 ちゅっと右目尻にキスを落としたら、くすぐったそうに体を揺らしたタケシ先生。「なら早く脱がしてくれ。恥ずかしくて堪らない……」 ちょっとだけ困った表情を浮かべながら、掠れた声で告げられた言葉についイジワルをしたくなる。「な、それって恥ずかしいから、脱がしてほしいワケ? それとも俺のことを誘ってくれてる?」 耳元で告げた言葉にうっと押し黙り、しばし沈黙が流れた。やがて――「ああ、そうだよ。すっげー誘ってる! 多分誘ってるんだと思う! だから早くしてくれバカ犬っ」 はじめて一緒に迎えるクリスマスイブ。かなりキレ気味な状態だったけど、言ってくれた言葉が嬉しくて、もうニヤニヤが止らない。 そんな俺の顔を見てから、痛すぎる裏拳
last updateÚltima actualización : 2026-09-08
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この恋すいーつ

いつものように大学の授業が終わってから、病院に顔を出した太郎。犬の着ぐるみを着て、待合室にいる子どもの患者と戯れつつ、絵を描いたり相手をしてくれるお陰で、楽しそうな子どもたちの笑い声が、診察室まで聞こえてくる。 最近それが当たり前の日常になっていて、俺も一緒に働いている看護師たちも、笑顔で仕事をすることができた。 病院を閉める十分前の午後4時50分頃、今日は患者さんが少なかったので、延長することもなく病院を閉める。 一日の緊張感を癒すように、診察室の椅子の上で伸びをしていると――。「太郎ちゃん、その格好じゃ危ないから、脱いで上ってくれない?」 「大丈夫ですって。箱の中身は脱脂綿でしょ? 大きくても軽いから、バランスを崩すこともないだろうし。ほらね」 ベテラン看護師の村上さんと太郎のやり取りが、耳に入ってきた。なにやら太郎が、危なげなことをしているみたいだな。「年長者の言うことを、どうして素直に聞かないのかね、あのバカ犬は……」 若者特有の無鉄砲ぶりというべきか、怖いもの知らずというか。俺が心配するキモチも、少しは考えてほしいよ。 よいしょっと掛け声をかけて椅子から腰を上げ、声のする物置へ歩いていくと、着ぐるみを着たままの太郎が脚立の上で、大きな箱を元に戻そうとしているところだった。 中身が軽い脱脂綿だからって、バランスがとり難いような大きな箱を持っているのにも関わらず、足元がぶかぶかの着ぐるみ状態じゃ、どう見たって危ない! 内心憤慨しながら声をかけずに、じいっと行方を見守ってみる。降りてきたら注意をしてやるぞと思っていたら、箱を定位置にしっかりと置いて、勢いよくこっちに振り向く太郎。「は……?」 口をぽかんと開けたまま、なぜか体勢をぐらりと崩して、いきなり倒れてきた。「バッ!?」(――バカ犬っ!) 落ちてくるであろう体を受け止めるべく、慌てて抱きかかえたのだが、耳元でゴツンという、イヤな音が聞こえた。運悪く着ぐるみの頭の部分を外していたため、床に強打させてしまったらしい。「くそっ! おい太郎、大丈夫か? しっかりしろ」 守ってやれなかったことに胸を痛めながら、外傷がないか手早くチェックしていく。俺がクッションになったとはいえ、頭を強打したせいだろうか。グッタリしたまま意識がなかった。「目立った外傷はないようだな。む、後頭部に
last updateÚltima actualización : 2026-09-09
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