All Chapters of 【男の娘BL】ボクと彼の、はじめてだらけの恋物語!: Chapter 21 - Chapter 30

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エピソード21 ボクたちの初生手料理

 今日は宿題退治がてら、タケルくんちでお昼を作ります。「悪いなあ」「いーのいーの。お弁当ばっかじゃ、飽きちゃうでしょ? やっぱり、できたて食べてほしいし。せっかく、おばあさまの新鮮お野菜もあることだしね!」「おう! ばーちゃんちの野菜は、うめーぞ~」 冷蔵庫の中には、採れ採れの夏野菜がどっさり! なに作ろうか、迷っちゃうな。「今日は、なんの舌とかあるー?」 在庫を確認しながら、希望を募る。「そーさなー……。強いて言えば、洋食か中華かな? 昨日の晩が和食で、今朝がその残り物だったから」「ほむほむ。ちなみに、どんなのが出たの?」「えーっと……。ナスの煮浸しに、きゅうりの浅漬け、オクラのおひたしに、そぼろとかぼちゃの煮物、レタスの味噌汁……だったかな?」「なるほどね。おばさま、仕事帰りによくそれだけ作ったねー」「だな。すげーよ、おふくろは。頭上がんねえわ」 ふむふむ。言われてみれば、使われなかったトマトがたくさん冷蔵庫に入ってる。 よし、トマトを中心に組み立ててみよう!「……ん! 組み上がった! 軍資金として、例のお金から、二千円出してもらえる?」「え! 二千円もなんに使うんだ」「ああ、あくまでも保険。多分、千円しないと思うよ? サラダ用のオリーブオイルと、スパゲッティーってある?」「ああ、えっと……ほい」 棚から、オリーブオイルとスパゲッティーの乾麺を出してくる彼。量も十分だね!「うん、これがあるなら、安く済むはずだよ! スーパー、行ってきまーす!」 ばたばたとお出かけ。そして、戻り!「はい、おつりとレシート! ふあ~、すずし~」「おつかれー。言ってくれれば、オレが行ってきたのに。さっさと行っちまうんだもん」「んー? やっぱ、自分の目で見たかったから」 エアコンの冷風を体いっぱいに浴びていると、タケルくんが麦茶を淹れてくれました。気が利く旦那さんだ~。「よーし、じゃあ作っちゃうぞー!」 三分でクッキングする脳内BGMを鳴らしながら、まず、カプレーゼ完成! 続いて、ツナとレタスとオクラとトマトの、冷製パスタ!「二品だけど、足りるかな?」「いや、じゅ-ぶん、じゅーぶん! スパゲッティー、大盛りにしてくれたみたいだからさ。鮮やかなもんだなー」「ありがと。じゃあ、いただきましょーか」 ちょっ
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード22 ボクたちの初……でもない、進路談義。それと

「ねえねえ。前さ、大学での進路に話が及んだじゃない?」 今日も今日とて、宿題退治。その休憩中、手作りプリンを食べながら話を切り出す。「ああ、そういえば」 タケルくんも、プリンをいただきながらお返事。「色々調べたんだけどね、スポーツメンタルトレーナーってのになれば、タケルくんと仕事できるかなって思って」「なにする仕事なんだ? もやっとは、わかるが」「えーとね、たとえば、タケルくんがスランプになったとするよね? そんな時、精神的にケアするお仕事! あとは、士気を高めたり、自信を持たせたり」「ほー」 この裏方仕事、彼も知らなかったようで、関心を持ったみたい。「どうすればなれるんだ、それ?」「なんか、基本的には誰でもなれるらしいよ? でも、いい働き口が欲しかったら、大学や専門学校で学んだ方がいいって」「へえ~」 二人で、プリンをもぐもぐ。同じ動作をするのはミラーリングっていって、気が合ってる証拠なんだって!「これなら、タケルくんのお手伝いができるなって」「お前に、励まされるのかー。無敵街道、爆進しちゃうじゃんか」「も~、このおだて上手!」 照れくさくて、もじもじしてしまう。ほんともう、このたらしさんめ!「お前の力添えで、世界大会の金メダル取れたら、サイコーだろうな~」 感慨深げに、目をつぶり、うんうん頷く。その光景を、想像してるのでしょう。「とりあえず、ボクも将来の目標できたよ! 二人で、世界取ろうね!」「おう!」 がっしり握手!「で、もう一つ話があるんだけど、玉取りの話ね」「やるのか!」「うーん。それが、主治医の先生によると、単純な話じゃないらしくて」 目をつぶり、眉をひそめる。「玉を取って時間が経つとね、袋がすごく萎縮するんだって。でね、そうなると、女の子のアレをきちんと作るのが、難しくなるんだってさ」「その話を受けた上で、お前としては、どうしたいんだ?」「ボク的には、やっぱりなるべく、きちんと女性の体に近づきたいから、泣く泣く我慢の子かな……。でもね、吉報も一つあって」 人差し指立てて、笑顔を向けると、「ほうほう?」と、身を乗り出してくる彼。「去年まではね、女性ホルモン打てるの、十八歳が下限で、それで先生も難色を示してたわけだけど、これが今年、十五歳にまで引き下げられたらしくてね! ボクの、女性化にかける覚
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード23 ボクたちの初縁日

「どう……かな?」「おー、すっげー似合ってる! ザ・浴衣美人ってカンジだぜ!」 今日は、神社で縁日デート。待ち合わせのバス停に、タケルくんがやってきたので浴衣姿の感想を尋ねると、好感触! とかやってるうちに、バスが到着~。マイクロバスに縁日のコンボで、ぎゅうぎゅう! きゅう。 ちなみに、まだお昼。というのも、やっぱり小学生だけで夜歩きは危険だし、かといって保護者同伴デートなんて野暮も、互いの両親がしないので、この時間なのです。 花火大会もねー。二人きりで行けたらいいんだけど、どうしたって夜になっちゃうから、こちらは保護者同伴確定で……。早く、大人になりたい。「じゃ、さっそく回ろうぜ」 タケルくんが手を差し出してくるので、恋人繋ぎ。人が多くて、ぽっくりを履いてるので歩きにくいけど、タケルくんがボクのペースに合わせて、ゆっくり歩いてくれます。やっぱり、優しいなあ~。サイコーの彼氏だー!「とりあえず、なにかお腹に入れたいね」 屋台料理のために、お昼ごはんはまだなのです。「定番の、あれどうだ?」 彼が、イカのぽっぽ焼きの屋台を指差す。「いいね! 行こ!」 お買い上げ~。しかし、出店のものって、どうしてこう高いんだろうね。「気分、気分」 ボクの表情で内心のため息を察したらしく、フォローを入れてくる。ボク、そんなに顔に出やすい? さっそく、相互「あ~ん」、うん、美味しい美味しい。 お次は、これまた定番、焼きとうもろこし! これは、ちょっと相互あ~んは無理だね。 焼きそばやたこ焼きにも目移りするんだけど、こういうとこのって具がね……。相談の上、スルー。 おじさんマネーにも、限りがあることだし。 それじゃあってんで、甘党のボクたち、わたあめ、チョコバナナ、りんご飴と攻略していきます。 そして、金魚すくいが見えたけど……。「こういうとこの、すぐ死んじゃうぜ……。覚悟あるか?」 と、問うてくる。そう言われると……心の中で金魚たちにごめんなさいして、スルー。悲しいね。 くじびきも、当たらないよう細工されている事を教えてくれ、無駄な散財を回避できました。 で、射的。「これは、当たりあるよね?」「まーな。でも、コルク弾が回転しないから、どこにすっ飛んでくかわかんないんだな。その上で、やるか?」「んーとさ、ちょっとシチュ的に……」 ゴ
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード24 ボクたちの初水遊び

「天気予報見たらさー。明日、三十七度だって~。やんなるよねー」「はー。そりゃ、たまらんなー」 夜、タケルくんと電話でおしゃべり。ただ、明日の予想気温に、揃ってげんなり。「明日は、家におこもりして、ポケモン対戦でもする?」「あ、ちょっとひらめいた。なあ、お前、チゲ鍋作れる?」「作れるけど……なんでまた、そんな質問を? あと、キムチチゲって理解で合ってる?」 チゲは鍋を意味する言葉なので、チゲ鍋だと、鍋鍋っていう変な言葉になっちゃう。「おう。言ってくれれば材料はうちで用意するから、必要なもん教えてくれよ」「うん……。って、え!? まさか超真夏日に、あんな辛いのを!?」「そのまさかだぜ。暑気払いつってさ、暑いときに、あえて熱いもんを食ったり、飲んだりする風習があるんだよ。明日、昼飯に作ってくんない?」 はー……。これまた、突飛な提案をいただいてしまった。「まあ、構わないけど……」 明日のお昼は、キムチチゲか~。まあ、夏場のカレーとか、なんだかんだ好きだけど。「あとさ、水着と着替えも持ってこいよ」「また、プール?」「それもある。でも、もーっと面白い事、しようって提案だ!」 ふーむ? なんざましょ?「てなわけで、チゲの材料と調味料、教えてくれ!」「ああ、うん」 はてさて、明日のタケルくん劇場は、どんな内容になるんでしょ? ◆ ◆ ◆「おまちどうさま~」 翌お昼、キムチチゲ完成! タケルくんにもいろいろと手伝ってもらったので、ふたりともすでに汗だく。「ふー。腹減った~。食おうぜー!」「うん。いただきます!」 タケルくんの要望でかなり辛く作ったので、さらに汗だくマシマシ! さすがにお茶まであったかいのは厳しいので、飲み物は麦茶です。「やー、こりゃ美味い! 飯が進むわ~」 タケルくんのお茶碗から、お米が消え失せ、おかわりをよそいに行く。そこまでガッツリ食べてもらえると、頑張って作ったかいがあるけど……熱~い!「ごちそうさまでした~」 一足早く、完食! いや~。拭いても拭いても、次々に汗が滲んでくるや。「ごっそさんでした!」 タケルくんも完食! いい食べっぷりだったなー。「すぐ動けそうか?」「ごめん、一休みしたいかな」「じゃあ、用意だけしてくるわ」 と、キッチンの外に、出て行く彼。なにするんだろ? しばらくして
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード25 ボクたちの初ジェンクリ秘話

「そーいえばさー」「んー?」 例によって、宿題退治中。不意にタケルくんに声をかけられたので顔を上げると、彼もボクを見つめていた。「オレさ、ジェンクリはもちろん、精神科ってのも行った事ないんだけどさ。どんなとこなんだ? その、興味本位で訊かれるのが嫌だったら、答えなくていいけど」「ん~。ま、タケルくんならいっか。無関係でもないし」 怪訝な顔をする彼を置いといて、話を先に進める。「あくまでも、ボクの体験でのお話ね。精神科で救われたって人も、逆に、精神科でダメージが深まったって人もいて、ほんと人それぞれだから」 ジュースをストローでいただき、のどを潤す。「まず、精神科自体は、割とあちこちにあるんだけど、ジェンクリって、あまり多くないのね。日本は、昔あった事件が原因で、医学界全体が、ジェンダー問題に触れるのが、長年タブーになってた影響なんだって」「はー。どんな事件なんだ?」「それは話すと長いし、横道にそれるから置いとく。あとで、『ブ○ーボーイ事件』で調べてみて。で、話を元に戻すとー……。まー、ボクの両親も、探すのに苦労したそうでねー。どうしても近くで見つからなくて、都心でやっと、ここ! ってのを、見つけたんだって」 ふんふんと、頷く彼。「で、お父さんたち、ボクのこと色々訊かれたらしい。ボクはボクで、なんか色々訊かれたり、テストみたいなことしたようだけど、あの頃はまだ小さすぎて、よく覚えてないな。で、何度か通って、GIDの可能性が高いって所見を告げられたら、お父さんたち、すっごく悩んだんだって」 長話して、のどが渇いたので、ジュースをもう一口。「でも、先生と話を進めるうちに、少しずつ現実が受け入れられるようになって、『ちゃんと、女の子に生んであげられなくて、ごめんね』って、お母さんに抱きしめられて、謝られたっけ」「あれ? TVとかいうのの可能性も、あったんだよな?」 首を傾げる、タケルくん。「先生の中では、実は一割にも満たない懸念だったけどね。でも、前も話したけど、誤診は命に関わるから、慎重にならざるを得なくてね。ボクの場合、この一人称と女子との付き合いが苦手っていうのが、どうしても引っかかってたらしくて」「あー、前言ってたなー」「で、二次性徴が始まりそうになったら、抗男性ホルモン始めてね。うちは割と家計に余裕があるからいいけど、これも
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード26 ボクたちの初絵日記

 本日は、マイハウスで宿題退治。ドリルは、だいぶ進んだけれど……。「そろそろ、手を付けないときついよねー……」「だなー……」 テーブルには、絵日記帳が広がっている。 なんで、こんなに先伸ばしにした上に、嫌そうかというと……。 そりゃもちろん、ボクらがだいたい毎日いちゃついてたからで、「今日は、キスしました」なんて、イラスト付きで書けるわけもなく。「とりあえず、安全な日から埋めていこう」「うん」 ボクらはだいたい夜にチャットで、その日の思い出を語り合う。これが幸いして、ログをたどれば何日に何をしたかを思い出すのは、比較的容易い。 天気の一覧を見るのも面倒だけど、わりとズボラなたちのお父さんによると、自分が小学生の頃は、古新聞の天気欄を漁って調べてたそうで。まー、便利な時代になったもんです。「とりあえず、水族館は問題ないよね。資金源は、伏せといて。あと、縁日も、キスさえ書かなければ、まあ」「しかしこうしてみると、お前と遊んでばっかの内容になるな。これ、先生に出すのかー……」「ボクたち付き合ってまーすって、告白するも同然だよねえ……」 二人で頭を抱える。冗談抜きで、家族の交流そっちのけでタケルくんと絡んでばっかりだよー。もーちょっと、逆家族サービスしとくんだったなー。「選択肢、一。開き直る。選択肢、二。でっちあげる。どっちがマシだと思う?」 指で、Vの字を作るタケルくん。「んん~……。開き直っちゃおっか。学校始まったら、どーせボクら学校でもいちゃつくだろうし」「一理あるな。じゃー、キスとかそういうのだけ避けて、事実を書いてこう。その方が楽だしな」 というわけで、話も一旦まとまり、安全圏から埋めていくボクたち。「あ。お前から聞かされた、アレやコレやの、性転換に関する話題はどうしたらいい?」「んー……。デリケートな話題だからなー」 腕組みして、悩む。「避けてもらえると、ありがたいかな」「わかった。単に、『一緒に宿題しました』とかにしちゃえば、いいよな」「うんうん。それにしても、ログ見てると、ほんとボクたち、色々してきたねー」 スマホの画面をスワイプしながら、感心のため息をつく。「だなー」 彼も、同じくため息。 楽しい思い出に浸っている暇があるなら、筆でそれを書かなければ日記は埋まらないので、書き進めるわけだけど……。
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード27 ボクたちの初草野球

 今日もタケルくんと、うちで宿題退治。 絵日記をかなり攻略したことで、だいぶ楽になりました。 ちなみに、植物観察の宿題は、ポトフでやってるけど、何ぶん彼、ただ伸びるだけなので、「映え」がないんだよね~。 なのでほんともう、タダの生長日記。「タケルくんは、植物観察、何を育ててるの?」「うん? うち、おふくろがツツジの垣育ててるんで、それにしたんだけどさ。開花時期が、過ぎちゃってて。どーにも内容が、地味になるんだわ」 肩をすくめる彼。「あはは、ボクと同じだ。ボクはもちろんポトフだけど、映えないんだよね~」 互いに、苦笑。「でもねー。すくすく生長してるのを見ると、やっぱり生命の力っていうのを、感じるよ」「おっ、詩的ぃ~」 なんて言ってると、スマホの振動音。ボクのじゃないな。「なんだよ。空気読めよ。……うん? あー、いつものアレな! ちょうどいいや。一人見学に誘っていいか? うん。後でかけ直す」 応対に出て話し、そして切るタケルくん。「なー。野球観戦って興味あるか? 草がつくけど」「どゆこと?」「明日、出れないかって誘われてさ。最近ちょっと、付き合い悪くなってるから、参加しようと思うんだが、お前も観戦どう?」「あれ、でも……。球技は苦手って、言ってたよね?」 首をかしげる。「まあな。でも、オレね、ヒミツ兵器なんだぜ」 得意げな表情で、自分を親指で指す彼。「まあ、タケルくんが出場するなら、興味なくもないけど……。ルール、詳しくないよ?」「ソフトとそんな変わらんから、へーきへーき。OKの返事でいいか?」「ああ、うん」 電話をかけ直すタケルくん。はてさて、ボールと友達になれない彼が、どうやって活躍するんでしょ? ◆ ◆ ◆ いつぞや、お弁当を食べた川に行くと、男子たちが、遠目にキャッチボールしてました。 で、ボクたちに気づくと、手を振ってきて、「おーい」とか「きたきたー!」なんて声が、風に乗って届く。「おまたせ~」「お、ほんとに付き合ってるんだな。今日は、よろしく~」「おう」「あ、はい。よろしくお願いします」 ペコリとお辞儀。彼らは、タケルくんの、小五時代の友人たちらしい。今のクラスメイトも、ちらほら。 タケルくんと仲が良いぐらいだから、ボクの事も当然知っていて、その上で好意的に扱ってくれる。
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード28 ボクたちの初ジャンボパフェ

「おい、大ニュースだ!」 夜、タケルくんとチャットしていると、そんな一文が打たれました。「なになに?」「駅前に、スイーツパーラーあるじゃん?」「うん」 あのお店、美味しいんだよねえ……。「あそこ、明日から期間限定で、超ジャンボパフェを出すらしい!」「おおー!」 ボクも彼も、大の甘党。ボクたち的に、ほんとに大ニュースですよ!「どのぐらい大きいの?」「ダチからの情報でな。写真も送ってくれたから、貼り付けるわ」 おお! こりゃあ大きいですねえ!「うわ~……超食べたいけど、ボク、少食なんだよねえ……」 そこが悲しい。「ところがだな。シェアOKらしいぞ。だから、一つ頼んで、二人で食おうぜ!」「いいね! ……でも、お高いんでしょう?」「そこは、おじさんマネーの出番だな。あと、数量限定らしいから、早く行かないとなくなるかも」「それ困る! あそこ、何時開店だっけ!?」「十時だな」 えーと、駅までバスで三十分ぐらいだから……。「九時半に出れば、間に合うかな?」「いや、行列ができるぞ、間違いなく。飲み物用意して、早めに出よう」「じゃあ、九時出発?」「八時半だな。オレのカンが、とにかく早く出ろと告げている」 朝とはいえ、真夏に一時間待つの!? ひえ~っ!「ス○ッチ持ってくね……」「だな。ポ○モンで、時間潰そうぜ」 うう……スイーツ道は甘くないね……。 ◆ ◆ ◆ お店に着くと……。やや! すでに先客が十人!?「こりゃあ、どんどん増えるぞ」「並ぼ、並ぼ!」 タケルくん、さすが読みが鋭い。 実際、時間が経つにつれ、ヘビさんが成長していきます。「ふわ~。九時に出てたらと思うと……。こわ~!」「だな」 ポ○モン対戦しつつ、汗を拭き拭き、スポドリ飲み飲み。 はー……。マリ○リに、みずでっぽうでもしてもらいたいよ。こおりポ○モンも、溶けちゃう暑さだ。「ボクら、ここまでして、パフェ食べなきゃいけなかったかなあ……」「それは、言わない約束だ。耐えたぶん、きっとすごくうまいぞ~」 ごくり。 あと、どれぐらいだろう? 内側に時計盤を向けた腕時計を見ると、あと十分!「あと、十分だよ!」「よし、このバトルが終わったら、ス○ッチはしまおう」 今日も、タケルくんの圧勝。いいもん、かわいいポ○モ
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード29 ボクたちの初ウェディング

「ああっ! 助けてください!」 魔王にさらわれそうになる、ボク。「姫様! 今、お助けします!」 そこに、白馬に乗った王子様が駆けつけ、聖剣で魔王を一刀両断! その名を知らぬものはいない勇士、タケル王子に危機を救われました。「ご無事ですか?」「はい、王子様のお陰で」 彼のたくましい体に、身を預ける。「参りましょう。皆が、我々を祝福するため待っています」 そう彼に促され、手を引かれ歩いて行くと、大きな扉が、ギイイと開く。 中に入ると、舞踏会場でたくさんの愛くるしいポ○モンや動物たちが、ボクたちを祝福してくれる。「姫様、踊りましょう」 王子に手を引かれ、中央に進み出るも……。「あの、このようなダンスは、初めてで……」「私のリードに、お任せください」 彼の動きに身を任せると、まるで熟練者のように、きれいに舞う。 うっとりと見つめ合うボクたち。舞踏会では、相手をとっかえひっかえするものだけれど、ずっとふたりで、踊り続ける。 ああ、夢のような至福の時間。 どのぐらい、そのように過ごしていただろう。 タケル王子が言う。「私は、あなたを、心の底から愛してしまいました。どうか、結婚していただけませんか?」 どくんと、心臓が跳ね上がる。「はい、喜んで……!」 そう答えると、場は一転して、教会に。 バージンロードを進む、ボクたち。 マリ○リ神父が、誓いを読み上げ、二人で「はい!」と答えていく。「それでは誓いのキスを」 王子と見つめ合う。心臓が、今にも爆発しそう! 愛を確かめ合うべく、唇を重ねる。 ああ、なんてとろけそうな感覚……。 すると王子が、舌の先で、ボクの唇をつついてきます。 ああ! それは、いけません! 恥ずかしい姿を、さらしてしまいます! しかし、ボクの体に、「あの変化」は訪れません。 もしかして、ボクは今、「本当の体」なの!? 勇気を出して、王子の舌を受け入れ、絡め合います。 ああ、あの、はしたない状態にならない! ボクは女! れっきとした、女の体! 嬉しくて、嬉しくて、喜びのあまり、死んでしまいそう! いつ果てるともわからない、深いキスを交わし合う。閉じた目から、喜びの涙があふれる。 永遠に、こうしていたい。 いつまでも、いつまでも。永遠に、永遠に! 気づくと、ボクは天蓋のついた豪華なベッドの
last updateLast Updated : 2026-06-26
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エピソード30 ボクたちの初イメチェン

 今日も今日とて、タケルくんが我が家に来てます。「ねーねー」「ん?」「ボク、ツインテール似合うかな?」 手で髪をまとめ、ツインテールを作ってみる。「どうした急に」「んー? イメチェン、どうかなーって」「そうだな。いつものロングは綺麗って感じだけど、ツインテだと、かわいいって感じになるな」 顎に指を添え、うんうん頷く彼。「ありがとー! どっちが好み?」「んー? んん~……? どっちもアリだなあ。甲乙つけがたい」 好感触!「じゃあ、これは?」 ポニーテールにして、横を向く。「お、新鮮! それもアリだな!」「うふふ。あとはー、ツーサイドアップ!」 横髪の一部を、ツーサイドアップにまとめる。「お~。これも、かわいい感じだな!」「あと、何があるかな~?」「ショートカットは美人に似合うって、何かで聞いたけど」 あー……。たしかに、小顔美人に似合うのだけれど……。「それ、将来的に考えなくもないけど、ホルモンで胸が膨らんでからじゃないと、普通に男子に間違われそうで……」「そっかー。そうだよな~」 ちょっと、残念そう。ひょっとして、実はショートが好み? だったら、早く実現してあげたいなあ。「あとは、おさげとかかなー? 結ぶのめんどくさいから、実演しないけど」「んー……。脳内イメージ、文学少女って感じだな」「すると、伊達眼鏡もほしいね。でも、そこまで凝るとお高くつくねー。逆にタケルくんは、イメチェンとか考えないの?」「この、短い髪でか~?」 自分の頭頂部を、撫で回す彼。「たとえば、それこそサ○シ風とか!」「いや、実現不可能だろ、アレ!」 揃って笑う。「じゃあ、方向変えて、服の方でどう?」「んー? たとえば?」「そう言われると困るな。ボク、男子のファッション、詳しくないから」 二人で、首をひねって考え込む。「あ、王子様衣装は?」 こないだの夢を、思い出す。「ナニモンだよ、オレ。てか、どっから調達すんのさ、そんなの」 笑いながら、答える。「いや、ちょっと思いついただけ。気にしないで」「逆に、お前的には、ほかのファッションの方向性は、考えないの?」 ボクの服は、だいたいガーリー。ときに、フェミニン。「パンツルックについては、前話したでしょ。それ以外だと……意外と選択肢、ないんだよねえ」 んーと、腕組みし
last updateLast Updated : 2026-06-26
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