今日も今日とて、我が家で宿題したり、ポ○モン休憩したり。 そうして過ごしていると、不意にタケルくんが……。「なあ、オトナになりたくないか?」 と、身を乗り出してきて、真剣な表情で見つめてくる! え? えええー!?「あ、いやその。ボク的には、まだ、ちょっと早いかなーってゆーか。やっぱり、SRS済ましてからじゃないと、ちょっとあれかなあって……」 頬を熱くしてうつむき、人差し指同士をもじもじ。「待て待て待て待て! 何の話だと思った!? いやな。おじさんマネーも、思ったほど余ってないなあって」 色んな意味がこもっているであろう、ため息をつく彼。「あ、はい! あ、えーと。おいくらほど残ってるの? かなり乏しい感じ?」 恥ずかしい勘違いに気づき、さらに頬を熱くしながら尋ねる。「ざっくり、もう半分以下」「えー!? そんな使い込んだっけ!?」「そんなに使ったつもりは、なかったんだけどな。ふと思い立って、勘定してみたら」 むう。そんな使ってたかー。大きな出費というと、水族館とお祭りぐらいだけど。 お母さん、よく「お金に羽根が生えて飛んで行く」って言ってるけど、ほんとだね。「オレら小学生には、二万円なんて大金だけど、結構あっさり溶けるもんだなあ」 タケルくん、またため息。「こないださ、『名選手になったら、百万円ぐらい、ポーンと稼げるようになりたい』なんて言ったら、親父に、『百万円じゃ、一年も暮らせないよ』って苦笑されてさ。『大人って、そういう金銭感覚なんだなあ』って思って」 三たびため息。「でさ、じゃあその大人の世界でガッツリ稼いで、お前と色んなとこで、デートし倒したいなって」 あー。さっきの話が、やっと腑に落ちた。「大○翔○いるじゃん?」「うん」「将来、あれぐらい稼げるようになるかなあ?」 思案顔で、またため息。ため息つくと、幸せが逃げるというけれど。大丈夫かな、タケルくん。「そうだねー。ボクも、ホルモンだの手術だの、自分で稼げるようになるまで、お父さんたちに、随分負担かけちゃうだろうからなー」 ボクまでため息。 なんか、空気重いな。話題を変えよう。「タケルくんはさ。お金持ちになったら、どんなことするの?」「そりゃもー、お前と世界一周旅行とか」「おおー! スケールおっきいー!」「オレ、いろんな世界、観てみたくてさ」
Last Updated : 2026-06-26 Read more