All Chapters of 夢見る白銀の乙女は傲慢な将軍に娶られる: Chapter 71

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第71話 恋だと知った将軍

セオドアは、テラスの窓越しに、カーテンの向こうで夫人方と談笑しているローティシアに目を配っていた。「なんだ、なんだ、テオ。一時も目を離せないとは、随分な溺愛ぶりだな」葉巻を餌にセオドアをテラスへと誘ったクロードが、茶化すようにそう言って笑う。「彼女は繊細だから、社交界の手練れたご夫人方の会話に心を痛めがちだ。お前のところの夫人のような辛辣な物言いには、特にな」その棘のある言い方に、クロードは眉間に皺を寄せる。「アビゲイルは、色々と問題を抱えているが、それほど極悪ではないぞ」「どうだか」ようやく体調が戻ったばかりのローティシアが、誰かからの不用意な発言で傷つかないか気がかりでしょうがない。「いやいや、お前は昔から色気のある奴だと思ってはいたが、さっきのダンスには、周囲があてられっぱなしだったな」葉巻をふかしながら、ビスゴールが傍らで笑う。「いやまさしく、ヤノシュ卿。いかつい将軍も恋に落ちるとただの男になりますな」クロードが面白がって言う。「恋に落ちたなどと、稚拙な言い方をしないでくれないか、クロード」ネタにされていることを不愉快に感じて、抑揚のない声でそう返すと、さらにクロードが詰め寄る。「いや、まさしく落ちるという表現が、お前にはぴったりだったよ。一目惚れした上に、あっという間にさらって行ってしまったんだからな」一目惚れ……クロードのその言葉に、雷に打たれたような衝撃があった。「おいおいおい。なんだ、セオドア……おまえ、その顔」ビスゴールに正面から顔を覗き込まれて、思わず顔をそむける。心臓が激しく鼓動を打って、頭に血が上る。革のグローブで包まれた拳で自分の口を押えた。そうでもしないと口から心臓が飛び出そうだ。「ごほっ……いや、ちょっと待て、テオ。クックックッ……あははは」クロードが手に持っていた葉巻を落としそうになりながら目を見開いて、笑いながらこっちを見ている。「ぶはははは、い、いや、今
last updateLast Updated : 2026-10-14
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