翌朝、エレノアは奇妙な感覚で目を覚ました。何かが変わったのだが、それが何なのかはっきりとは分からなかった。喜びでもなく、悲しみでもなかった。まるで扉が少し開いたような、自分が築き上げてきた壁に亀裂が入ったような感覚だった。そして、その亀裂が彼女を怖がらせた。彼女は午前中ずっと絵を描き、色彩や形の中に慰めを求めていたが、それは決して訪れなかった。彼女の動きは機械的で、心はどこか遠くへさまよっていた。キャンバスはまるで宙ぶらりんのまま、未完成のままだった。そしてついに彼女は落胆し、筆を置いた。正午に、彼女はヴィクトワールに電話をかけた。―昼食、ご都合よろしいですか?― いつもあなたのために。何かあったの?―わからない。話を聞いてほしい。二人は、街の中心部の喧騒から離れた、小さくて目立たないレストランで会った。ヴィクトワールが選んだのは、石壁とチェック柄のテーブルクロスが特徴的なビストロで、誰にも邪魔されることなく二人きりの時間を過ごせる場所だった。彼女は誰よりもエレオノールをよく知っていたし、このランチがただのランチではないことも分かっていた。彼らはメニューをろくに見もせずに注文し、ウェイターが立ち去ると、ヴィクトワールは肘をテーブルにつき、両手を組んで、ただこう言った。聞いていますよ。エレノアは深呼吸をし、紙ナプキンをいじりながら、言葉を探した。昨夜、ガブリエルから電話があった。ただ私の声が聞きたかっただけらしい。ヴィクトワールは驚きも不満も示さず、ただうなずいただけだった。―それで、あなたはどんな気持ちでしたか?―それが問題なんです。わからないんです。怒るべきだった。電話を切るべきだった。でも、そうしなかった。私たちは話した。本当に話し合った。まるで普通の人間同士のように。楽しかったですか?ええ。不思議と心地よい時間でした。彼は自分の治療のこと、進歩のこと、苦労したことを話してくれました。私のことを誇りに思っていると言ってくれました。私の絵を見て涙が出たとも言ってくれました。―それで、あなたは彼に何と言ったのですか?―特に何もなかった。彼の話を聞いて、続けるように励ましただけだ。― それはいいですよ。人間なら誰でもそうします。何が問題なんですか?
Last Updated : 2026-09-10 Read more