「げひゃひゃひゃ! こんな美人ちゃんを捕えたぜぇ!」「ひょひょひょ! この細いうなじがたまりません」「ぼ、ぼ、ぼかぁお尻のお肉を少しずつ削って自分に食べさせてあげたいんだなあ」「げひゃひゃひゃ! てめぇの企画はいつもトチ狂ってやがるなあ」「ひょひょひょ! しかし、それは再生数爆増間違いなしですぞ」「て、て、て、照れるんだなあ」 ちっ、ゲスどもが……。 俺は心中で舌打ちをした。 捕まっているのは若いサキュバスか。 薄い身体。背中の翼は折られている。 細い手足は結束バンドで縛られていた。 あどけない顔は恐怖と絶望に染まっている。 配信者どもは三人。 ひとりはモヒカンに棘の付いた肩パット。 大剣を背中に負っている。 ひとりは眼鏡に黒いローブ。 長い杖は魔術杖か? 最後はぶくぶくと太った男。 白い神官衣を身にまとっている。 周囲を飛んでいるカメラドローンは無視していい。 あれは撮影とやらをしているだけで戦闘力はない。「げひゃひゃひゃ! それじゃおまたせしましたー! いまからこの美人ちゃんのケツの肉を削って焼肉パーティをはじめます!」「ひょひょひょ! 柔らかくて美味しそうですなあ」「や、や、焼肉のタレも持ってきたんだなあ」 どうやらじっくり観察する暇はなさそうだ。 俺はぴょんたんぴょんたんとサキュバスのもとへ駆けた。「げひゃひゃひゃ! おやぁ、ウサたんまで来ちゃいましたよぉ?」「ひょひょひょ! ダンジョンウサギの毛皮は高く売れますぞ」「も、も、もふもふしてから、首をバキッと折りたいんだなあ」 込み上がる吐き気に耐えつつ、ぴょんたんぴょんたんと進む。 そう、俺は無害なダンジョンウサギだ。 配信者どもに無邪気に近寄り、ぶち殺される間抜けな兎だ。 そう装って、俺は距離を詰める。「げひゃひゃひゃ! ほらほら、ウサちゃん。保存食あげるよぉ」「ひょひょひょ! きれいなお水もありますぞ」「や、や、優しくなでなでしてあげるんだなあ」 ぴょんたんぴょんたん――あと4歩。 ぴょんたんぴょんたん――――残り2歩。 ぴょんたんぴょんたん――――――いま!!「げひゃひゃひゃ! 世界が逆さまに見えるぜえ!?」「ひょひょひょ! 私は真横に見えますぞ」「め、め、目が回るんだなあ」 地面に転がった三つの生首が、人
Last Updated : 2026-07-13 Read more