All Chapters of 恋の才能 ~年下御曹司はバリキャリ女の私にご執心!?~: Chapter 51 - Chapter 60

67 Chapters

ギャップ萌え初デート Page5

 思う存分子猫たちの可愛さを堪能した後、彼は隣の商業施設に入っているファンシー雑貨のお店に私を連れてきた。そこは可愛いぬいぐるみやファンシーグッズで溢れ返っていて、それだけでも可愛いもの大好きな私はテンションが上がった。 「――わぁっ! 可愛いものがい~~っぱい! 私ひとりじゃなかなかこういうお店って来られないからなぁ」  私は棚に並べられた三毛猫のぬいぐるみを手に取り、いい子いい子と頭を撫でる。フワフワでモフモフな手触りがたまらなく気持ちいい。 「この子可愛いなぁ。猫ちゃん、ウチに来る? ……あ、でもどうしよう? こっちのアメショーの子も可愛いな。 どっちにしよう? 迷うなぁ……」  完全にクールビューティーキャラが崩壊し、ブツブツとぬいぐるみの猫ちゃん相手に言い出した私を見て、稜也くんは優しく笑いながら言う。 「よかったらその子たち、両方とも僕が買ってあげましょうか? 僕からのプレゼントです」 「えっ、いいの? ありがとう稜也くん!」  イタい人だと思われて引かれたらどうしようと思っていたけれど、彼にはまったくその様子がないので嬉しかった。 「もちろんいいですよ。茜さん、ご自分で買う勇気なかったでしょう?」 「うん……」 「それじゃ、この子たちはレジまで連れて行きましょう。僕が抱っこしますね」  彼は猫ちゃんたちをぬいぐるみだからと言って乱暴に扱わず、大事そうに腕に抱えてレジまで連れて行ってくれた。私が気に入ったものを彼も大事に扱ってくれることに、私は心がポカポカと温かくなるのを感じた。  
last updateLast Updated : 2026-09-07
Read more

ギャップ萌え初デート Page6

「ちょっと、勝手に取らないでよ! 返して!」  私は立ち上がって必死に取り返そうとしたけれど、怜司の方が背が高いので届かない。困っていると、怜司よりさらに背の高い稜也くんが代わりに怜司の手からぬいぐるみを取り上げて私に返してくれた。私は猫ちゃんたちをトートバッグの中にしまう。 「……ちょっ! お前、何なんだよ」 「このぬいぐるみは今日、僕が茜さんにプレゼントしたものなんです。汚い手で触らないでもらえますか?」 「……っ!」  自分の頭より高い位置から稜也くんに見下ろされ、凍りつきそうなほど冷たい目と口調で言われて怜司は一瞬たじろいだけれど。プライドの高い彼は無理やり虚勢を張ってそんな稜也くんを見据えた。 「だから、お前誰なんだよ!? 茜の何なんだっつうの!」 「僕ですか? 冴島稜也といいます。二歳下ですが、茜さんの彼氏です。それが何か?」 「へぇ、年下かよ。どうせ茜に色目使ってすり寄ったヒモだろ、ヒモ。お前、ホントにロクな男つかまねえな」  稜也くんのことをバカにされた私はカァッと頭に血が上り、怜司の頬を引っぱたいた。 「いい加減にしてよ! 稜也くんをバカにしないで。彼はね、私の部下で冴島物産の社長の息子さんなんだからね!」 「冴島……、ってあの〈冴島ホールディングス〉の!?」 「ええ、いかにも。怜司さんとおっしゃいましたね。確か、お勤め先は
last updateLast Updated : 2026-09-08
Read more

いざ、彼のお母さまとご対面! Page1

 ――稜也くんとの初デートは別れ際にキスをしたくらいで、健全なまま終わった。大人同士のデートにしては何だか物足りない気もするけれど、私たちは結婚するまで大人の純愛を貫こうと決めたのでこれでいいのだ。  翌日は真優とランチや映画を楽しみ、帰りに寄ったカフェで土曜日の初デートのことを彼女に話した。 真優も私が実は可愛いものに目がないということを知っているので、稜也くんが猫のぬいぐるみを二匹も(〝二体〟という言い方は何だかモノ扱いをしているようで私がイヤなのだ)買ってくれたことには大して驚かなかったけれど。 「……えっ、元カレに会ったの!? あらら、それはあんた災難だったねー」  元カレの怜司にバッタリ出くわし、嫌がらせのようなことまでされたことを聞くと、彼女は自分のことのように眉をひそめた。 私から彼女に紹介したことがあったので、怜司のことは真優も知っている。もちろん、あいつがモラハラ気質だということも……。 「うん……。でも私、やられっぱなしじゃなかったから。平手打ち食らわせてやったし、怒りに任せて掴みかかってきたから合気道で投げ飛ばしてやったし。稜也くんもあいつにガツンと言ってくれたから、なんかスカッとしたわ」 「そうだよねー。あんただってダテにこの歳まで独身女やってないもんね。っていうかあいつ、いつまでガキのまんまなのよ。冴島くんの方がよっぽど大人じゃん」 「真優もそう思うでしょ? やっぱり大企業の後継者っていうのが大きいのかな。覚悟の大きさが違うっていうか。私、ますます彼のこと好きになっちゃった」 「はいはい、ごちそうさま。っていうかさぁ、茜の周りってクセモノ揃い
last updateLast Updated : 2026-09-09
Read more

いざ、彼のお母さまとご対面! Page2

 稜也くんと結婚すれば、彩華さまは私のお姑さんになる人だ。それ以前に、彼女から認めてもらえなければ結婚へのハードルはグンと高くなる。 「う~ん、そうだね。茜は幹部候補としては優秀だって執行役員のみなさんから評判いいけど、それと息子の彼女として認められるのとは別問題だもんね。自分が決めた〝いい縁談〟を息子が断ってまで選んだ女、なわけだし」 「そこなのよね……」 「まぁ、冴島くんだって母親に言われっぱなしなわけじゃないだろうし。彩華さまだって話の分からない人じゃないはずだもん。茜の人柄を知ればきっと分かって下さると思うよ。だって、須藤のご令嬢って性格に難ありなわけでしょ?」 「うん。陽菜美さんと結婚したら、稜也くんが不幸になる未来図しか浮かばない」  そもそも、彼があんな女を最終的に選ぶとはほぼ百パーセント考えにくいのだけれど。 「でしょ? 母親だったら絶対に息子の幸せを願ってるはずだもん。その女より茜の方がいいって分かってもらえたら大丈夫だよ」 「そうだよね。ありがと、真優! 私、なんか勇気湧いてきた! これで自信持って彼のお母さまにお目にかかれるよ」  実は、彼のお母さま――彩華さまにお目にかかるのがちょっと怖かったので、真優と話せたおかげで私の中にあるその恐怖心はなくなった。  あとはいつ、どのタイミングでお会いできるかだ。それは稜也くんの説得にかかっている。 「……あ、ごめん茜! そろそろ待ち合わせの時間だから、あたしそろそろ行くわ! これ、あたしの
last updateLast Updated : 2026-09-10
Read more

いざ、彼のお母さまとご対面! Page3

「母も茜さんのことは、優秀な人材だと評価してくれています。だからこそ、僕にはもったいないくらいの女性だとも言っていますよ」 「……えっ? それって……褒められてるのよね?」  これはどちらの意味に捉えればいいのだろう? でも、彼の口ぶりからしてあまり否定的な意味には聞こえない気がする。 「もちろんです。だから、一度恋人の母親として茜さんとじっくり話してみたい、と」 「そっか。そういうことなら明日の件は『大丈夫です。問題ありません』ってお母さまにお伝えしてくれる?」 「分かりました」 「うん、じゃあ、そろそろ戻りましょうか。室長に怪しまれる前にね」  私のことを目障りだと思っている室長は、どうやら私と稜也くんとの関係を妙に勘ぐっているようなのだ。あらかた、私が自分を蹴落とすために社長のご子息である彼を誘惑して仲間に抱き込んでいるとでも思っているのだろう。私にさんざん「色気がない」だの何だのとセクハラ発言をしているくせに。 「そうですね」  手ぶらで戻るのも怪しまれそうなので、私たちはそれぞれ自動販売機で缶コーヒーを一本ずつ買って(私はミルク入りの微糖、彼はブラック)、それを手にオフィスへと戻ることにした。 「――すみませーん、戻りました」  二人で仲よくオフィスへ戻ると、案の定遠藤室長は何やらいやらしそうな目で私たちを
last updateLast Updated : 2026-09-11
Read more

いざ、彼のお母さまとご対面! Page4

「――母さん、待たせたね。茜さんをお連れしたよ」 「お待たせして申し訳ありません。お初にお目にかかります。稜也さんの上司の、尾崎茜と申します」  稜也くんと二人、お店のホールスタッフの男性にテーブル席まで案内された私は、そこで彼のお母さまである彩華さまと初めて対面した。 彩華さまは五十二歳らしい。小柄ながらスラリとした細身で、肩までの長さのストレートヘアーは白いものが混じっているのか品のある焦げ茶色に染められている。 ピッタリとしたライトブルーの上品で涼しげなスーツがよくお似合いだ。 「あら、これはご丁寧な自己紹介をどうもありがとう。そう堅くならないで、二人ともどうぞ座って」 「はい、……失礼します」  温和な笑顔で席を勧められたので、私はちょっと緊張しながら彩華さまの向かいの席に腰を下ろした。稜也くんは……と見てみれば、さすがは親子だ。当たり前のように私の隣に座った。 さっきの男性とは別のホールスタッフの女性が、私たち三人にお水のグラスを持ってきてくれる。どうやら彩華さまもまだ来られたばかりのようだ。 「――さて、尾崎さん……だったわね。稜也も、今日の支払いは私が持つから、遠慮なく好きなものを召し上がっていってね。午後の仕事に遅れそうなら、私からあなたたちの上司に連絡を入れておくから安心して。確か遠藤さんだったわね?」 「はい、ありがとうございます。何から何までお気遣い頂いて」 「いいのよ。あなたには、ウチの稜也がお世話になっているもの。……さ、何でも好きなものを注文なさいな」  メニュー表を勧められた私と稜也くんは、それぞれ食べたい料理を選んだ。私はオムライス、彼はエビフライとライスのセットだ。
last updateLast Updated : 2026-09-12
Read more

いざ、彼のお母さまとご対面! Page5

 だって、こんなに素晴らしい女性なんだもの――。お母さまはそう言葉を続けられた。 「それなのに、知らなかったとはいえ、私ったら最初からお父さんと相談もせず、稜也の意思も確かめずにあんな小娘との縁談を決めてしまうなんて……。稜也、お母さんが悪かったわ。本当にごめんなさいね」 「あの、そのことなんですが。須藤陽菜美さんとのご縁談は、お母さまもご納得のうえでお決めになったことなのでしょうか?」  さっきのお母さまの口ぶりでは、彼女自身も後悔しているように私は感じた。 「いいえ。あれは須藤親子から一方的に押し切られる形で決めざるを得なかったの。『お宅の会社のためにもなる』と言われれば、お断りするわけにもいかなくて。……あと、夫は……稜也の父親は私には強く出られないところがあるから、それであれよあれよと決まってしまったのね。夫が『断ってくれ』と言ってくれたらまた違っていたかもしれないけど」 「そうだったのか。それは父さんが悪いな。……今の話を聞かなかったら、僕は母さんを恨み続けるところだったよ」 「そうね。真実を確かめようとしてくれた茜さんに感謝しなきゃいけないわね」 「うん。――茜さん、ありがとうございます」 「……いえ。私はただ、気になっていることを放置できない性分なのでお訊ねしただけですから」  私は無意識のうちに、稜也くんとお母さまの親子関係を修復することに一役買っていたらしい。これ
last updateLast Updated : 2026-09-13
Read more

いざ、彼のお母さまとご対面! Page6

「……えっ? 稜也、今まで一度も仕事を任されてこなかったの?」 お母さまが驚かれたのは私が頼りない上司だということではなく、ご子息が仕事らしい仕事を初めて任されたという事実の方にだったようだ。「そうなんです。ウチの遠藤室長が、『社長のご機嫌を損ねるといけないから』と申しまして。彼に仕事を任せようとしなかったんです。本当は何か不測の事態が起きた時に、自分が責任を負うのがイヤなんだと思うんですが……。今回は、私の裁量で任せてみることにしたんです。室長には相談せずに」「分かるわ、茜さん。いるのよねぇ、そういう『長い物には巻かれろ』っていう考えの中間管理職って。遠藤さんは上に立つ器じゃないわね。茜さん、あなたの方がずーーっと上司になるのにふさわしいと思うわ。ありがとう。稜也のことを信じて仕事を任せてくれて」「いえ……。自分の部下を信じるところから上司の務めは始まると私は思っていますから。もちろん、何かあれば私が責任を取るつもりでした。ただ、任された当人も責任を負うんだということを稜也さんにも憶えておいてもらいたくて」「それは社会人として当然のことよね。それにしても、夫や稜也から聞いているけど、遠藤さんって他にも色々と問題がある人のようね。私には社員の処遇を決める権限はないけれど、夫や人事部とも相談して早めに何か手を打たないといけないわね。茜さん、何かあればいつでも私を頼ってちょうだい。連絡先を教えておくから」「はい、ありがとうございます。それでは、私の連絡先も」 思いがけず、私はお母さまと連絡先を交換することになった。これで私にはこの先、遠藤室長と対決する時に向けて強い後ろ盾ができたということになる。同じ女同士だし、このうえなく心強い味方になってくれそうだ。   * * * * ――お母さまとのランチタイムは、午後の始業時間を少し過ぎてお開きとなった。とはいえ、お母さまが遠藤室長に「尾崎さんと息子は少し遅れて戻りますから」と連絡して下さったので、私と稜也くんは堂々と社に戻ることができる。 電話の向こうで室長は何やらギャーギャー言っていたらしいけれど、「少し戻りが遅れるくらいでなんですか! 上司ならそれくらい大目に見てあげたらどうなの!?」とお母さまが一喝して下さったそうな。「――それじゃ茜さん、ウチの稜也を
last updateLast Updated : 2026-09-14
Read more

幸せと執着 Page1

 ――こうして私と稜也くんの関係は彼のお母さま(もちろんお父さまも)の公認となり、私たちは堂々と社内恋愛を楽しめるようになった。 遠藤室長からは相変わらず怪しまれているみたいだけれど、そんなの無視無視!  あの後も何度かデートを重ね、ついに今日、彼の部屋に泊まっていくことになった。 前に泊めてもらった時は私が酔い潰れていたからだったので、恋人として彼の部屋に泊まるのはこれが初めてだ。当然、彼と体を重ねるのも初めてだったけれど、一応は経験者だし私の方が年上だからリードしてあげなきゃ、と思っていたのに……。 「…………う~~っ、なんか恥ずかしい……」 「恥ずかしがるの、今さらでしょ? 僕に下着姿を見られるの、初めてじゃないんですから」  行為の後、ベッドの中で下着姿のままタオルケットに包まっていると、隣にいる上半身裸の彼に笑われた。 彼は細身なのかと思ったら、結構カッシリしたいい体をしている。いわゆる〝細マッチョ〟というヤツだ。私はゴリゴリのマッチョはあまり好きじゃないので、これくらいの体つきでちょうどいい。……というのはちょっと上から目線か。 「そっちじゃなくて。私の方が年上だし経験あるのに、リードできなかったから」 「僕だって、女性と寝た経験くらいありますよ。……あ、もちろん、茜さんを好きになる前のことですけどね」  彼は取ってつけたようにごまかしたけれど、私はそんなことくらい別に気にもならな
last updateLast Updated : 2026-09-15
Read more

幸せと執着 Page2

「またそんなこと言って……。たまには僕にも守らせて下さいよ。これでも男としての沽券があるんですから。……それに、僕だって大事な人が危険な目に遭うのはイヤだという気持ちは同じなんです」  彼も私と同じ気持ちでいてくれることが嬉しいし、〝大事な人〟と言ってくれただけで幸せだ。 「ありがとう、稜也くん。でも、あなたはどうやって私のこと守ってくれるつもりなの? たとえば、直接危害を加えられそうになった時とか」  私は合気道をやっているので腕におぼえがあるけれど、彼は何か武道でもやっているのだろうか? 付き合っていても、彼には私のまだ知らない部分がたくさんありそうだ。 「実は僕、幼い頃から空手を習ってまして。一応、今は黒帯なんです」 「そうだったの? どうりでいい体してるわけよね。それは頼もしいわ」  彼が空手の達人だったなんて、全然知らなかった。でも本当に頼もしい限りだ。 「というわけなので、もし陽菜美さんに何かされそうになったりとかそういうことが起きたら、迷わずに僕を頼って下さいね」 「うん……、ありがとう。でもそれって、かえって火に油を注ぐようなことにならないのかな……」  彼女はきっと、稜也くんに執着しているので彼の
last updateLast Updated : 2026-09-16
Read more
PREV
1234567
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status