「ふつつか者ですが、末永くご寵愛くださいまし……」 どうしてそうなる!? 俺は精霊術士としての力が借りたいと話したはずなんだけど?「えっと、ご寵愛……でしょうか?」「わたくしを欲しておられるのでしょう? わたくしはピンときてしまいましたの。眠れる恋愛感情が叩き起こされてしまいました。美の女神イリア様の使徒として、貴方様の愛に応えるべきだと……」 完全に誤解なんだけど。 そういや俺は戦場とか前線とかアタッカーだとか省略していた。いやだけど、誤解を生むような文脈だったか?「愛は別に……」「わたくし、これでも皇国一の美貌だと評判ですのよ? スタイルだって見てくださいな?」 言ってフィオナはガウンを脱ぎ、ナイトウェアのボタンを二つばかり外す。 いけないと思いつつも、俺に眠る男気は目を逸らすことを許さない。リィナよりも確実に実りつつある双山に釘付けとなってしまう。「殿下、それはおしまいください。俺は精霊術士としての力が欲しいだけ。身体まで求めていませんから……」「ああ、身分差のことでしょうか? わたくし、お父様と話をしてきます。わたくしは自由なのでしょう? 必ずや了承を得てまいりますので、どうぞよろしくお願いいたしますわ」 フィオナはそういうと部屋を飛び出していった。 思い込みの激しさはリィナと同じかそれ以上。拗らせていた分、リィナよりもたちが悪いと思われる。「マズいな。俺は天命を遂げる前に、リィナに虐殺されるかもしれん……」 晩餐で会った皇王陛下は気の良い人柄だった。 今までフィオナが自由を願ってこなかっただけであり、娘の願いを叶える度量はあるように感じる。寧ろ、初めて娘が願望を伝えてきたのなら、容易に応えてしまいそうな気がしてしまう。「まっ、この世界線は続かない。仕切り直す世界線こそ、俺は頑張るべきだ」 ある意味において、俺はこの世界線の終わりを感じていた。 リィナとの蜜月だけでなく、新たに言い寄ってくるフィオナに対しても。 新しい世界線において、俺は
Dernière mise à jour : 2026-09-02 Read More