フィオナが王城に間借りしてから二日。 俺たちはまだ適切な関係を守っている。彼女のことも守ろうと誓った俺であるが、やはり踏み込む勇気が足りていない。 まあそれで、俺は父上ことシルヴェスタ王陛下に呼び出されていた。色々と悩ましい問題を抱えているというのに、一体何の用事だろうな?「ルカ、お前は何という馬鹿な行いをしたのだ?」 開口一番、俺は馬鹿だと罵られている。 父上、そんなことは重々承知しておりますけれど、俺だって精一杯に王子を演じているのですがね?「何事でしょうか? 俺が何をやらかしたというのです?」 まるで意味が分からない。 フィオナとはまだ何の関係もないのだ。馬鹿な行いといわれても、ピンと来るはずがない。「分からんのか? お前は聡明な人間だと考えていたのだがな……」 嘆息する父に俺は小首を傾げている。まるで想像できないのは父上が話すように俺が馬鹿だからかもしれない。「フィオナ殿下に側室を要求しただろう?」 言われて気付く。 そういや婚約早々に俺はリィナのことが好きだと言ったのだ。それでフィオナが提案をした。リィナを側室にしてはどうかと。「皇王陛下は激怒されたようでな。本日予定されていたグラハム教皇への報告も取りやめとなった」 まるで言葉がない。弁明の余地すらなかった。 やはり俺は馬鹿なのだろう。順追って伝えるべき話を二段飛ばしにした結果、王国として救世主として最悪の展開を招いている。「つまり婚約は白紙に戻された」 俺は目先のことばかり考えていたんだ。 つまりイステリア皇王陛下の心証まで考えていなかった。一人娘を嫁がせるというのに、いきなり側室を要求するのは明らかに間違いだ。即座に撤回されるのは自明の理である。「あれ程までに器量の良い姫君が第二王子で構わないと仰ったのだぞ? お前は何を考えている?」「父上、俺は本心を告げただけです。リィナを愛していると……」 弁明など意味を成さないのは分かっている。だけど、俺は伝えておきたい。俺
Last Updated : 2026-09-12 Read more