ジリリリーンッッ!! 今度もまた、しつこく鳴り続けるのだろうか。 さっきは電話が切れるまで、かなり時間が掛かっていた。今回も同じくらいの時間が掛かるのかと思うと、どうにも気が滅入ってしまう。情けないことに自然と瞳に浮かぶのは涙で、幾度となくこの状況を否定しようと頭を振るが、尚も状況が変わることは一切無い。「アアアアアッッッッ!!」 遂に耐えられなくなったのだろう、乱暴に受話器を持ち上げると、電話の向こう側に居る相手に対し、勢いよく怒鳴りつけた。「いい加減にしろって言ってんだろ!!」 するとどうだろう。始めに取った時とは異なり、無反応だった受話口から雑音で乱れた音声が流れてきた。『……A……ランク……ステージ……「雨月マンション」……』「え?」 機械の自動音声のようなそれは、此方の同様などお構いなしと、更に言葉を続けていく。『へ、ようこそ……』 呆気にとられ口を開けたまま固まっていると、声は次々に言葉を続け、一方的に内容を伝え続けるようだ。『あなたの……役割……は、夜間……臨時……管理……人、です。……制限時……間……は、三日間。クリアの条件は……三日以内に、すべて……の……依頼を、完了……し、……業務……進歩率……を、百……パーセント……に、……する、こ……と……』 何故、そうしようと思ったのかは分からない。ただ、この言葉を聞いた後、無意識に視線を向けたのはコンクリートの壁で。「何だ? これ」 目に付いたそれに手を伸ばし触れると、壁から剥がしまじまじと見て顔を顰める。「名簿?」 記憶が確かならば、さっき確認したときはこんな紙なんて貼られてなかった。しかし、今は確かに、黄ばんだ紙が目の前にある。そこに書かれている内容は、この建物の情報のようで、目を通していくと今まで把握出来ていなかった新しいものが幾つもあることに気が付いた。『……遵守しなければならない事は、……壁にある紙を……ご覧、くだ、さい……。それでは、よろ、し……く……おね、が、い……しま、す……』「あっ
Last Updated : 2026-09-02 Read more