Inicio / 青春 / 僕のお母さんは△▽女優 / Capítulo 311 - Capítulo 320

Todos los capítulos de 僕のお母さんは△▽女優: Capítulo 311 - Capítulo 320

339 Capítulos

AV女優でも母親でもない私 1話

沖縄には太陽が強く照りつける。夜勤明けの私は、眠い目を擦りパソコンと向き合っていた。私は天野遥香、今年で35歳にもなる。今はこの総合病院で念願の医者になってから、10年にもなった。ふと鏡の中の自分を見る。目にクマが出来ていて、疲れてる顔をしていた。私は自分に喝を入れて頬をバシンと叩く。「天野先生!お疲れ様です!」「ああ、山崎さん!お疲れ様!」この子はよく夜勤で被る今年5年目の看護師である山崎ちゃん。年齢は27にもなる私にとっては人周り年下の可愛い妹のような存在だった。でも、看護師であり助産師でもあるから若くもこの病棟を支える私にとってはある意味相棒だった。「もー、聞いてくださいよ!この間の合コンでー!」「うんうん。」この子は行動力はあるのだけど、少しだけ幸が薄い感じがする。男関係や、お局の愚痴など、ナースコールがなりにくい時間帯だとこうやって愚痴をしていた。「もー!ほんと……男って最悪ですよ!好きになった途端!実は既婚者でしたーって、じゃあマッチングアプリやるなって思いません?」「まあ……そうね。でも、トラブルに巻き込まれなかっただけマシじゃない?」すると、突然ナースコールが鳴り響く。私たちは直ぐに応対をする。「やべ!304の上田さんじゃん!あの人喘息持ちだから、何らかの気管支障害の可能性があるかもです!」「行きましょう!」二人で病棟に駆けつけ、山崎さんの仮説通りの症状が発生したので診断をする。そして、ふたりで処置をしてなんとか事なきを得た。気がついたら、そのナースコールの対応で1時間が過ぎていた。「いやー、疲れましたね。先生、迅速な対応ありがとうございます!」「山崎ちゃんこそ、きちんと根拠と優先順位を明確に覚えてくれていつも助かってるわ。」そう言って、ふたりでハイタッチをする。これが、私にとっての日常だった。☆☆その後も私は医者として患者に向き合い、最大限努力をしている。「うんうん……宮田さんは、確か妊娠して9ヶ月でしたね!そろそろ予定日だったかしら?」「はい、そろそろ楽しみです!」「いいわね!きちんと大きくなってるし、私も楽しみ!」基本的に私は産婦人科の業務をやることが多い。内科とかもやってきたけど、産婦人科が私にとっては生命が生まれる瞬間がとても好きで、ある時期から先行していた。「産む時
last updateÚltima actualización : 2026-09-21
Leer más

AV女優でも母親でもない私 2話

17時頃、目覚ましで私は目が覚める。しっかり寝たはずなのに、どこか疲れが取れてない感覚だけどもう慣れた。シャワーを浴びて最低限の身なりを整えて、またいつもの職場へと足を運ぶのだ。夕陽はとっくに落ちていて、街並みも寂しくなっている。「天野さん!おはよーございます!」そんな中、1人だけまるで一番星のように明るい女の子が手を振っていた。「山崎ちゃん、今日も元気ね。」「いやー、疲れ取れないですよ!夜勤の人増やしてくださいって言っても一向に病院側で増やす気ないのまじでムカつきません?」「あはは、わかるわそれ。」私の職場で地元から医者になる人はそんなに多くない。現にうちの病院は基本的に県外からのスタッフが多いのだが、離職率に対して採用が極端に少ない。だからいつもそのしわ寄せが私たちに集まり愚痴の言い合いだった。病院に着いてからお互い夜勤の仕事に入り、一通り書類の仕事や引き継ぎを受けて準備をする。とはいえ、半日前にここにいたので特に異常はなかったので大体は把握していた。沖縄は観光地なので人は来るけど救急は隣町の病院が主にやっている。なので、こっちは病棟の患者に対して対応するのがほとんどだった。静かに私のキーボードを叩く音だけが部屋に鳴り響いている。それが妙に集中力を上げているので心地よかった。「天野先生、おはようございます。」「……土方先生、おはようございます。」この人は土方先生、この病院の副院長をしていて40近い男性だ。いつもこうして私の作業中にコーヒーを淹れてくれる。「すみませんねぇ、いつも夜勤やってもらっていて……体調は大丈夫ですか?」「ええ、特に問題なく。」「なかなか、採用をしても応募が来ないので尽力は致しますけど……その調子でお願いします。」「はい。」私は淡々と作業を続ける。土方先生はどこかに行くかと思ったら隣に座りコーヒーを飲んでいた。集中が逸れてしまうので早く行って欲しいのだけど、どうにも去る様子はなかった。「天野先生って休みの日何してるんですか?」「はい?」「ああ……いや、雑談と言いますか。」「……寝てます。」「へぇ〜僕も寝るの好きですよ。そういえば、天野先生って恋人とかご家族いらっしゃるんでしたっけ?今度良かったら休みの日にディナーでも……。」その質問に……少しだけ苛立ちを感じてしまった。多
last updateÚltima actualización : 2026-09-21
Leer más

AV女優でも母親でもない私 3話

もう少しで夜勤が終わる。妊婦の宮田さんの診療をいつも通りこなし、予定日などを確認して静かに子どもが生まれる日を待ち望んでいた。「はい!順調ですね。」「………。」「あれ?宮田さんなんか顔が浮かないわね。」20代半ばの宮田さんはいつも天真爛漫な雰囲気で生まれる赤ちゃんを楽しみにしてるはずなのに、ちょっとだけ表情が暗い感じがした。なにか、嫌なことでもあったのだろうか?「先生……私不安です。」「……どうして?」「身体の弱い私が母親になっていいのか……とか、最近は旦那も仕事が忙しいらしくてお見舞いに来てくれなかったりで、本当にこの子を幸せにできるか……自信ないです。」宮田さんは確かに病弱で体力面に不安がある。普段は明るく振舞ってるけど、そんな彼女が母親になるという責任に押しつぶされそうなのかもしれない。夜勤の疲れはあるけど、私はそういう人に全力で寄り添いたかった。「宮田さんの気持ち、ちょっと分かるかも。」「え、天野先生もそんな時期が?」「うん……遠い昔にね。」とはいえ、私はその葛藤に負けたのだけど。「先生!私は……どうすればいいんでしょう、怖くて……怖くて……。」そういうと、妊婦の宮田さんはボロボロと泣き崩れてしまった。その姿をどこか過去の自分に重ねるようで少しだけこころが痛くなる。私は静かにその人の頭を撫でると、少しだけ落ち着いたように見えた。「宮田さんは、どうしたい?宮田さんの人生だから決める自由も責任もあなたのものよ。どっちの意見も尊重する。」「…………。」しばらく彼女は泣いていると、少しずつ泣き止んでから頭の中を整理したようで落ち着きを取り戻したようだった。「……産みたいです。小さな手を握って、守ってあげたいです。」「そう……よく言ったわ。私もなるべく宮田さんが無事に産むことが出来るよう……努力するわ。」あの頃の自分が最も欲しかった言葉を彼女に伝える。どこか心苦しいものがあるけど、彼女の小さな決意を見守りたかった。「ありがとうございます!旦那にも……ちゃんと話し合ってみます!」そう言って、彼女と別れ静かに手を振り時計を見る。定時はとっくに過ぎたけどいい残業だった。「ヒュー!やっぱ天野先生かっこいいですね!」「山崎ちゃん?」宮田さんにすれ違うようにとっくに定時を過ぎたはずの山崎ちゃんが立っていた。どう
last updateÚltima actualización : 2026-09-21
Leer más

AV女優でも母親でもない私 4話

「それじゃあ!素敵縁を祝福して……」「「「カンパーイ!」」」「……乾杯。」結局、山崎ちゃんのせいで相席になり合コンが始まってしまった。「じゃあ、私から……山崎咲で〜す!今は看護師してまーす。」「おおー!」ハイテンションな山崎ちゃんたちに混じって挙動不審な私が混じっている。相手をよく見ると20代半ばであり。明らかに私が一回り年上なので疎外感で押しつぶされそうだった。「あ……えっと……天野遥香です。」「もう!そんなんじゃ魅力伝わらないですよ!」なんの魅力よ!なんて突っ込もうとしたけど、ここは大人として対応した方が良い。私は眠い目を擦ってこの子のストレス発散に付き合うことにした。「今は、35です。普段はお医者さんやってます。」「ほれ!聞いたかー男子。この人普段は白衣を着てるんだぞ。」そういって山崎ちゃんが私の背中をバンバン叩く。……落ち着け私。心頭滅却すれば火もまた涼しよ。「え、お医者さんすごいですね!先輩!」「だな〜、せいぜい俺たちはFラン出身の商社勤めの営業マンっすよ。きっとすごく勉強頑張ったんですね。」若い男性とガードをしていたけど、相手は思ったよりも誠実で優しかった。というか、多分10年以上若い男性とプライベートで話してなかったから耐性が着いてなかった。「あ……まあ、高校の頃はずっとやってましたね。1年浪人しましたけど。」「俺らそんな努力できないっすよ〜。営業成績上がらないぽんこつコンビっていっつも詰められてますからね。」「いや、先輩。外回りでパチンコ誘うのやめてくださいよ!あれマジで困ってるんですから!」そんなやり取りを聞いて笑ってしまう。彼らの生き方は若い頃の私にとっては否定していたものだけど、案外悪くないのだと妙に安心感出てきた。「え、あんたもパチンコやるの?」「山崎ちゃんもやるの?」「やるやる!この前も開店前にならんで番号狙ってましたもん!」「だよな!え……なにやるの?」「んー、北斗の〇とかエ〇ァとか……まど〇ギもアツいんだよね。」「分かるわ〜山崎ちゃんわかってる!それで……やっぱり演出で最高なのは…………。」「「ィユニコォーーーーーーーーーン」」2人は両手の人差し指をVにしておでこに当てたポーズをして、私と後輩くんは置いてけぼりにされていた。「……え、何言ってるかわかる?」「わかんな
last updateÚltima actualización : 2026-09-21
Leer más

AV女優でも母親でもない私 5話

頭がガンガンする。陽光が窓から差し込んできて、目を覚ますのだけど睡眠負債が極限まで高まってるのか、それともお酒のキャパシティを超えたのか……まあ、原因はいくつか想像はつく。辺りを見渡すと、私はベッドで眠っていた。誰かの体温が暖かく心地良い。きっとエンドルフィンという安心するホルモンが脳内から分泌されたんだと咄嗟に言語化してしまうあたり職業病だと感じた。「ん……。」この人は……確か昨日飲み屋で知り合った若い男性だった。多分今の私より一回りも若い。ああ……やってしまった。なんとなく身体に快感と疲れが共存してるあたり、どんな夜を過ごしたのかは想像が着く。「あ……おはようございます。」「うん……おはよう。」愛情もクソもない、ただの一時の間違えだった。こうして見ると人間も所詮はただの動物なのかもしれない。「昨日はごめんなさい、なんというか……かなり迷惑をかけたみたい。」「いえいえ!そんな事ないです。」男は少しモジモジしていた。昨日は大人びたように感じたけど、やはり等身大の一回り若い子なんだなと感じる。「あの……昨日は、俺も一緒に居て良かったです。」「ええ〜私35のおばさんだよ。」「全然!……あの、もしよかったら付き合いませんか?なんというか……遥香さんの芯が通ってるとことか、人に見せない弱みとかがあるなと思って、もっと一緒にいたいです!」まさかの告白だった。ちょっと私の中で戸惑いが生まれる。正直20年ぶりに、人ではなく女として見てくれるのがなんとなく嬉しかった。もう、直人くん以外には関係を持つつもりがなかったけど、今彼と密着してる時に来る快感はにいつまでも浸っていたいと感じた。でも、結論を出すには早かった。私は人を愛する権利があるのかわからなかった。「……少しだけ、考えさせてもらってもいいかな。」「はい!!大丈夫です!」「来週には答えを出すから……ごめんね。」「いえ、昨日で色々悩みとか聞いたんで尊重しますよ。」「ありがとう。」最後にこの男に甘えキスを交わす。ほんのりとお酒の臭いがするけど、妙に心地よかった。☆☆私は男と別れ昨日のシーツの選択をしていた。妙に生々しい臭いがする。妙に満たされた感覚と罪悪感が共存したような変な気持ちだ。休みの日なので何しようと思ってももう昼過ぎ。とにかく私はいても立っても
last updateÚltima actualización : 2026-09-21
Leer más

AV女優でも母親でもない私 6話

翌日……昼に起きたら昨日の疲れが残ってるのか真っ先に頭痛が襲ってきた。彼に対してどう返答しようか。どうにも人は身体を交わすと恋愛感情が湧いてくることもあるようで、私はその答えを出すのに大往生していたのだが、時間がそれを許すことがなかった。「天野先生!!」「……どうしたの?山崎ちゃん。」昨日の私をおちょくる電話の主とは思えないほど山崎ちゃんは戦慄しながらも、冷静な表情で私に話しかけた。仕事が絡むと彼女はそれをこなすためのマシンに早変わりする。「宮田さんが、破水しました。」「……予定より早いわね。」「ええ、しかも逆子の可能性が高いです。」「直ちに処置をしましょう。場合によっては帝王切開をします。」そう、今日は宮田さんの出産の日になった。私も急いで手術室へと向かう。「うぐぐ……ああああ!!!」普段のおしとやかな宮田さんは出産の苦しみに悶えていた。痛みで酷く顔が歪み顔が汗ばんでいる。すると、男が近くで待っていた。「先生!!……妻は、無事出産できるんでしょうか!!」どうやら、例の宮田さんの旦那さんのようだった。やはり男といえど父親になるという自体に緊張してるのと、帝王切開、予定より早い出産などの要素が絡み今にも泣きそうだった。「……宮田さんは逆子ですので帝王切開の可能性があります。」「腹を……開くんですか?」「高い確率でそうでしょう。」「大丈夫なんですか!」「彼女の体力次第ではリスクもあります。ですが最善を尽くしますのでお待ちください。」自分でも冷たいと思った。でも、医者というのは誠実に事実に基づいて話さなきゃいけない。それに、絶対とかそういった表現も使うのもタブーなので彼をドラマのように勇気づけることはできなかった。でも、それでいい。私は……背中で見せればいいのだから。「7月27日!21時44分!緊急の帝王切開を致します!」そういい……私は帝王切開の手術をするのだった。彼女に全身麻酔をかける。すると、徐々に痛みよりもぼんやりとした気持ちになってくるのか彼女の絶叫は控えめになってきた。「先……生……お願い……しま……す。」宮田さんは託すかのように静かに目を閉じる。「メス!」「はい。」私は、静かに彼女の腹に執刀を加える。この時間は5~10分で済ましたい。彼女の心拍数や血圧がやや控えめなので若干の焦
last updateÚltima actualización : 2026-09-21
Leer más

AV女優でも母親でもない私 7話

宮田さんの出産から3日後が経った。帝王切開をしてしばらく彼女の負担などを見ていたけど、回復傾向にあった。「はい!今日の検診は終わりです!特に問題なさそうですよ。」「良かった〜!」そう言って宮田さんはほっと胸を撫で下ろす。幼さと不安が残っていた出産前とは違って、少し大人になったようなそんな感じがした。「先生、良かったらこの子抱っこしてあげてください!生命の恩人なんですから!」そう言われて、赤ちゃんを抱っこする。「おぎゃー!おぎゃー!」「あ…あれ?さっきまで寝てたのに……すみません!」「いいのよ。多分あんまり抱っこ上手くないのかも。」でも、少しだけ感じた生命の重みがどうしても愛おしくなる。子どもがいる時ってこんな感じなのかな。なんて、そんなifを感じてしまう。「旦那も……あれから無理して有給とか取ってまで一緒にいてくれたんですよね。」「いい事じゃない。」「私……素敵な家族に包まれて本当に幸せです。これからちゃんとお母さんになるんだなって。なんか不安な気持ちが吹っ切れました。」「そう……それならよかった。」私は、立上り宮田さんの部屋から出ようとすると、彼女は少し大きく声を上げた。「あの!本当に……ありがとうございました!」「ええ、お大事に!」やっぱり、ちょっと羨ましかった。私には無いものを彼女は全て持っている。私の選択、責任とは言えど……どうしてこうも変わってしまったのだろう。そんな汚い感情が湧いてきて、どうにも彼女に顔向けができなくなった。「あーまの先生!」「山崎ちゃん。」「あれから、例の彼とはどうなんです?確か答え出すの明日ですよね。」「……忘れてた。」「うおおい!?全く……やっぱ先生ドライすぎます〜!」そう言って、彼女は私にツンツンと指を指す。私はクスリと笑ってしまった。確かに、私は宮田さんのように当たり前の幸せは無いのかもしれない。でも、今の私には人の命を助ける仕事をしている。それには胸を張ってるし、今の私にもこうして縁がまわってきているんだ。前に……進むべきなのかもしれない。例の彼は、もしかしたら私の人生最後の恋をさせてくれたのかもしれない。「私、今回の話……前向きに考えようと思う。」「え……。」そういうと、山崎ちゃんはまるで自分のことかのように喜んだ。それだけ、彼女は私のことを1
last updateÚltima actualización : 2026-09-21
Leer más

酒とタバコとバレンタインデー 1話

新年も明けたというのに全くそんなおめでたい感じはなかった。「締切締切締切……!」私こと笛吹さやかはとにかく締切に追われていた。珍しく作品が通らず添削や推敲を繰り返していたのだが、どうにも納得するようすがなかった。「もう……私は……ダメだ。」1杯のカップ酒を飲み干し、私はさらに悩み筆を走らせる。どうにも毎年ベストセラーを作っていると、ある境地にたどり着く。それは……ベストセラーを書き切るということは、その作品を背負ってそれを超えなきゃ行けないということだ。そして、個人事業主の私は去年のより売れないとその分税金も引かれていくので物理的に命ギリギリで戦うしかないのだ。でも、かれこれ8万文字ほど書いたのでもはや私の心から吐き出せるものは何も無かった。「ただいまー……って!笛吹さん!?なんですかこのゴミ屋敷は!!」この男は私のパトロン……もとい同居人の飯田蓮である。通称、私はれんれんと呼んでいる。まだまだ17歳という若さなのにしっかり者で、家賃が払えなくなった私を助けてくれた恩人である。「れんれん〜!もう私はダメだ。」「何が!?」「もう……あの作品たちを超えることができないかもしれない。もうこれが飲んでなきゃやってられないんだよ!!」「うっわ……酒臭。笛吹さん……風呂も入ってます?」れんれんは辛辣に鼻をつまみながら私に話しかける。「入ってないよ!入る暇もないんだよ!」「入って!?頼むから!」そう言って、私はれんれんにシャワーを浴びさせられる。いやいや入ったけど、少し酒が抜けてきてリラックスするのを感じた。ああ……ちょっと冷静になるとそうでも無いかも。考えるんだ……、ベストセラー、締切、税金。「ちょっと笛吹さん!体びしょびしょだし、全裸で酒飲まないでくださいよ。」「うええええ!!やっぱりこの状況シラフでいられるの無理だ!!」そう言って、私は安酒をコップに入れて一気飲みしようと思ったられんれんに止められる。「離して!れんれん!」「……笛吹さん、まずは泡をちゃんと流してタオルで拭いてからでお願い……します。」「……もう!」私は少し怒ってシャワーを浴びた。でも、正しいのは明らかにれんれんだって分かってる。それでも、私は妙に正常な判断力を失っていた。「とりあえず、言われた通りにしよう。」☆☆シャワーを終えると、れ
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
Leer más

酒とタバコとバレンタインデー 2話

私はことねぇと合流して、少し立派になったことねえの新しいマンションに入り暖を取っていた。「ありがとう〜ことねぇ!うう〜寒々……。」「……なんでその薄着で出ようと思ったの?はい、これ差し入れの白湯。」「待ってことねえ!?ちょっと私の価値安くない!?」ことねぇはとても奇妙な人物で、28歳までメイド喫茶に働いていた。人気があるので独立して、どうやら時給暮らしの時よりかはお財布が潤っていたみたいでもう畳にちゃぶ台があるような家ではなくなっていた。私は渋々白湯を飲む。うん、たしかに冷えた体には聞くけど無味無臭だ!「……あんたねぇ、本当にベストセラー作家なの?貧乏性は相変わらずなのね。」「違うんだよ〜!れんれんがね……私が使うからって別の口座に定期預金して勝手に貯金してるんだよ!!こんなに稼いでるのに……お小遣い制なんだよ。」「……めちゃくちゃきちんとしてるじゃない、飯田くん。」まあでもれんれんのやり方は理にかなってる。私の場合……宵越しの金は持たないと思ったらいつも印税が入るまでは極貧生活を送っている。でも実際、どれくらい金があるのかは分からなかった。「……しょうがないわね。はい、これ残り物だけど。」「ありがとうございます……。」そう言って、私はパスタを食べる。トマトに唐辛子の効いたアラビアータは私の身体を熱くさせて、冷えた体によく効いた。「私どうしよう。れんれんと喧嘩しちゃってしばらく合わせる顔無いかも。」「……そうなんだ。早く帰れば?」「聞いてた!?私の話。」「……冗談よ。でもあなたたちは距離が近すぎるからきっと嫌なところに目がいっちゃうのよ。昔の好だし、数日だけ泊まってもいいわよ?」なんだかんだ昔からことねぇは優しい。こうやって悪態を突きながらも最後はこうして優しくしてくれるのだ。「ことねえ、今回は甘えてもいいかな?」「いいわよ……その代わり。」「え。」ことねぇは何やら紙のリストを私に渡す。なになに……洗濯、食器洗い、掃除……「おいー!私を家事代行サービスだと思ってない!?」「……え、当たり前じゃないの。タダ飯も食べさせてあげたりお世話になるんだからそれくらいはお願いね。あと風呂1日でもサボったら容赦なくたたき出すから。」ことねぇは真顔でそんなことを言った。美しい顔立ちで鬼のような性格をしている。多分こ
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
Leer más

酒とタバコとバレンタインデー 3話

翌日が経った。いつものようにれんれんが7時に起こしてくれるかと思ったらそんなことはなかった。時刻は既に16時を過ぎていて、日が逆に沈みかけて私はハッとする。「やべぇ!?洗濯お願いされたのにやってない!!」もう干すのは不可能である。逆にキンキンに冷えて、ことねぇに殺されるに間違いない。少し焦って洗濯機を回す。幸いこの洗濯機は乾燥機付きドラム洗濯機だったので何とか洗濯は何とかなりそうだった。その後もことねぇの家事マニュアルを見ながら家事をしたけど、ゴミを出せなかったし、料理も間に合わなくて出前を頼んで初日は酷いなんてものじゃなかった。やがて、ことねぇが帰宅の時間になる。「……ねぇ、さやか?聞いていい?」「ひゃ……ひゃい。」「……私貴方に家事をお願いしたはずなんだけど、どうしてほとんど出来てなくて逆に散らかるの?夕飯はチーズ牛丼だし。」怖い。なんというか……波平みたいにばっかもーん!って怒られるよりも吹雪を浴びせられているかのような冷たい怖さがあった。「……今日はお酒抜きね。」「いやだああああ!!私締め切り前でシラフには居られないんだよおおおお!」「……あんたね、どこまでも畜生だわ。じゃあ今日だけよ。」「こ……ことねぇ。」カンッことねぇはため息を着いて缶をテーブルに置かれた。確かに酒と書いてはあった。でもそれにはひとつ問題があった。「ことねぇ……これ甘酒じゃん。」「……いいじゃない。頑張ったあなたに対価よ。」「酷いよ!これじゃあアルコール摂取できないじゃん!」こうして見ると、家事をしてくれて酒とかツマミとか定期配送とかしてくれるれんれんの有り難さがわかる。私は彼の献身さに助けられたのだ。チーズ牛丼を食べながら甘酒を喉に流し込む。そして、食べ終わると片付けをして、ことねぇは少し化粧を治していた。「ん?ことねぇ出かけるの?」「……今日は配信なのよね。」「うっわー、コンカフェってまーじで忙しいよな。」「……ええ、投げ銭と広報をしないと飽きられるからね。」そう言って、ことねぇはスマホとスタンドを着けるとまるで人が変わったかのように話し出した。「みーんなー!もえもえきゅーん!」「ぶっ!」普段の低音ボイスがまるで甘える時の猫のような声に変わり、不意打ちだったので私は腹を抱えそうになった。「オーナーメイドの、
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
Leer más
ANTERIOR
1
...
293031323334
ESCANEA EL CÓDIGO PARA LEER EN LA APP
DMCA.com Protection Status