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Todos los capítulos de 僕のお母さんは△▽女優: Capítulo 321 - Capítulo 330

339 Capítulos

酒とタバコとバレンタインデー 4話

家の中でWeb会議が始まる。今日は小説の締切に間に合ったのでそれの添削も含めての打ち合わせだった。ちなみに私はある編集部の元編集長が見てるので結構厳しい。最初は私を拾ってくれた恩人だったけど、大体3~4回はボツにされる。私は今回の作品を既に5回も全てボツにされてボロボロだった。何十万文字のガラクタの上に私は立っている。それだけ、幾つものメディアが私に期待している証拠なのだ。「おー!お疲れさやちゃん。」「編集長〜お疲れ様でーす!」「ばーか、今俺は常務だよ、敬語使え敬語。」ちなみに会議中はお互いシラフでないのも2人だけのルールだった。年齢差は恐らく20以上離れてるのに本当にフランクである。「どーよ、調子は〜。」「ねぇ〜今回まじで厳しくない?」「うるせえよ、お前さんの映画化した翼の折れた天使の興行収入覚えてるか?」「んなもん覚えてるわけないよ〜。」「35.2億円だよ。お前はその金額を背負ってるんだ。お前はそれを越えなきゃいけないんだよ。」「生きづらいよ。私はただ酒を飲んで書きたいだけなのに。」「いや、それがプロだからな。それで……さっきのやつ見たぞ〜。」そう言って、編集長(常務)はダルそうにパソコンをカチカチと触り私の送った小説を開く。「うん……なんつーか、身近な人に感謝を覚えたような感じがするな。相変わらず難しい言葉ばっか使うけど、登場人物が恋愛を通して成長する過程と身近な存在に感謝するところはすごくいいと思う。若年層には刺さるだろうな。」それを言われてドキッとする。編集長はこのようにただの文面でも私の気持ちを的確に汲み取っていく。「うん、とりあえずはこの方向で進めよう。物語の方向性さえ決めればあとは自由に書いても大丈夫だぞ。」「ほんと?じゃあ、1回書いたら通るかな?」「んなわけねえだろ馬鹿野郎。多分何回はボツ出すからな。」「こ……この鬼め……。」「いいじゃん、俺はお前と世界を動かすなら鬼でも悪魔でもなるよ。お前はその方がいい作品を作るんだ。」まあでも、今の名声は確実にこの男のおかげである。正直ぐうの音も出ない。「へ……編集長!最後に相談いいかな!」「あ?なんだ。」「その〜いまね……同居人と喧嘩して家出してて、どうすれば仲直りできるかなーって。」「……切っていいか?」「待って!お願い〜!もう10年の中じ
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
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酒とタバコとバレンタインデー 5話

「お帰りなさいませ〜!ご主人様!!」「おおー、ことねちゃん!可愛い子だね、新人かい?」甘い匂いが漂うメイド喫茶。そこで私こと笛吹さやかはそこにいた。「そうなんですよ!じゃあ……自己紹介!」「し……新人メイドのふぇで〜す!よろしくお願いします!」し……死にたい。私はなぜこんな所でメイド服を来ているのかと言うと……それは昨日の出来事だった。☆☆「…そろそろバレンタイン4日前だし……そろそろチョコでも買おうかしら。」「えへへ〜、とびっきりのやつ作るぞ!」「……そうね、買い出しも行かないとね。」私たちはバレンタインのチョコを作ることになって、いよいよその計画を進めようとしていた。「……えっと、何作ろうかしら?」「んー、いざ作ると何も思い浮かばないね。お互い女子力皆無だからな。」「……一緒にしないでくれる?」さりげなく酷いな。きっと女子力皆無な事実を回避したいのかもしれない。「んだよぉ!つーか……ことねぇは誰に作るんだよ!!」「……そんなの、し……しごと仲間に決まってるじゃない。」ことねぇは少しだけ目を逸らす。あれ?いつもの毅然とした態度はどこいった?「ほんとに?」「……ほんとよ。」「もしかして、男の人にもあげるの?」「……(ギクッ)あげない。」今ギクッて挙動していた。表情は明らかに平然を繕っていた。「……逆にあんたは誰にあげるのよ。」「えー、編集長とれんれんに決まってるじゃん。あ、男の人だよ。」「……あんた、いい性格してるわね。」「まあいいじゃん、お互いアラサーなんだしそういうのもひとつやふたつあるに決まってるし、さーて!私の財布いくら入ってるかなー!」財布を開けると数枚小銭が入っていた。10円が4枚と、5円が1枚、そして1円玉が4枚の49円しか無かった。「あ……あれ?おかしいなー、この間まで4万円くらいあったはずなんだけど。」「……いや、あんたこの前酔っ払ってパチンコにお金費やしてたじゃない。」「そだっけ?」「……飯田くんがあなたの口座を管理する理由、ちょっとわかったかも。」「どうしよう……ことねぇ、お金が無いよ!お金貸して!」「……嫌よ、あなたもう何回か私の貸した金踏み倒してるもん。」どうやら、酔っ払ってる間にことねぇに幾つか借りてた事実も発覚した。どうしよう、でもお金を取りにれんれんに
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
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酒とタバコとバレンタインデー 6話

俺は飯田蓮。現在、同居してる笛吹さんと喧嘩して現在別居をしている。いつもは帰る度に笛吹さんがタバコとか酒とかポテチとかで散らかるんだけど1人だけだと全くそんなことは無かった。「いやー、それにしても……この家こんなに広かったんだな。」暫くは友達とカラオケオールとかしてたりとか、部活に励んだりしたがどうにもドーナツのように心の中がぽっかりと穴が空いてるようだった。張り合う相手もやることもないので、俺は確定申告をしていた。「……んーと、この医療費の領収書も使ってと、あー!おわった!」別に話すこともないのに独り言を話してノビをする。俺は父ちゃんは急死したし、お袋ともほぼ絶縁状態だ。でも、そんなの慣れきっていた。1人でも幸せだったし、学校に行けば直輝たちがいる。突然、彼女が大家から追い出されて始まった同居生活。それが今や自分にとっては必要不可欠な存在だったと思うと酷く胸が苦しんだ。「とりあえず、走るか。」俺は、そう思い。とにかく走った。無我夢中で……目的地のないところへ。☆☆「はぁ……はぁ……。」俺は4kmくらい走ったかもしれない。走ると余計なモヤモヤが驚くほど晴れていた。なに、彼女は帰ってくる。今はお互いのために必要な期間だと、走るとそこまで脳が整理されていた。とりあえず、今日はシャワーでも浴びてゆっくりしよう。そう思った時だった。「よっしゃー!ことねぇ、買い出しに行くぞ!」「……あなた、今日何しに来たかわかってるの?」聞き慣れた声に俺は驚いて咄嗟に柱に隠れる。覗いてみるとやはり笛吹さんとことねさんがデパートに向けて足を運んでいた。何してるんだろう、ことねさんの家にいることは知ってたけど。俺はこっそり跡をつけてしまう。すると、ことねさんは真っ先に酒のコーナーへと足を運んでいた。「みて!この酒美味そうじゃない?」俺は肩透かしを食らう。いや、ただ酒を買いに来ただけかい!よく見ると赤ら顔で明らかにシラフではなかったのでいつも通り元気なようだった。なんだ、俺がいなくても余裕そうだなと少し寂しくさえ感じる。「……さやか、今日の目的忘れたの?」「あ!そうだった。あれだよね!あれ!」そういって、笛吹さんはお菓子のコーナーへとまるでアラレちゃんのように両手を広げて天真爛漫に駆け寄る。すげぇだろ、この人25なんだ
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
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酒とタバコとバレンタインデー 7話

よくある横丁の飲み屋。そこには炭火で焼いた焼き鳥のいい香りがする。人が多い大衆酒場もよいけれど、こういった穴場のようなところにふらっと立ち寄るのもこれはこれで乙だ。「やーっと!締切間に合った!」「……ふふ、あなたはいつも忙しそうね。」「そりゃそうだよ!明日はチョコ一緒につくろーな!」「……はいはい。」買い出しも終わり、小説も何とか書き終わって私は開放感に溢れていた。「あいよ、焼き鳥だぞ。」「むほー!みてこれ、うまそう!」最初は塩のみで味わうことにした。ぼんじりに手羽先、他にもねぎまなどオーソドックスな組み合わせだけどやはり王道は心を引く。「うめぇ……タンパク質最高だな。」「……ええ、せせりも最高よ。」焼き鳥はなんでこんなに美味いんだろう。炭で焼いてるから風味も美味いのに、肉も程よい焼き加減で身がふっくらしている。食えば食うほど肉汁が溢れてきて、それを焼酎で洗い流すのもこれも贅沢だ。「酒もうめぇ!」「……私も久しぶりに飲んだわ。1ヶ月ぶり。」「なんでだよ!世の中酒で飲んでなんぼじゃねえか!」「……私はあんたと違って既に従業員を抱えてるから平常運転でいなきゃ行けないのよ。」「けっ!しみったれてるね!」そういってぼんじりを噛みちぎる。脂身が多いのだけど、カリッと焼いていてむしろ脂も美味しく感じる。「……私もね、突発的に最初はレンタルキッチンから初めてまさかお店をオープンさせるとは思わなかったな。」「え?なに?急にセンチメンタル?」「……まあ、そんなとこよ。」そういって、ことねぇは静かに酒を飲む。170cm近くの高身長から優雅に飲むことねぇはまるで一輪の百合のように美しかった。そして、それを潰すように紙タバコを吸う。「……あんたのその無鉄砲さ、たまに羨ましく感じるわ。」「まあね〜。」私は既に小説家になった頃から明日はどうなるか分からないで走ってきたから、その点に関しては既に先輩のようなものである。思えば私も売れる為に編集長にめっちゃ怒られて泣きながら書いてたな。きっと、ことねぇは今それに悩んでる。なんとなくだけどそんな感じがする。「ことねぇは、どうしたい?」「……どうって?」「ことねぇは今の仕事は好きでやってるの?どっちなの?従業員を守りたいからやってるの?」正直、めちゃくちゃ難しい質問だと思う
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
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酒とタバコとバレンタインデー 8話

翌日の朝。微睡みとちょっとした二日酔いで私はうなされながら目覚める。昨日は焼き鳥を食ってから、何をしたのか記憶が曖昧だったけど無事に帰れたのでまあよしとしよう。「……起きたのね。」「あ!ことねぇおはよ!」「……おはよう。今日はいよいよバレンタインのチョコを作る日ね。」「あ〜面倒くさくなってきた。ことねぇ……代わりにチョコ作ってよ。」そうすると、ことねぇは鬼の形相でほっぺをつねる。「……あんたが作りなさい。」「ご、ごめんて。」相変わらずことねぇの私に対する扱いがちょっぴり酷いような気がした。しかし、やると決めたからにはやるしかないのだけど具体的に何するかイメージがつかない。「ことねぇはチョコ作れるの?」「……まあ。」そういうと、ことねぇはチョコを砕いてお湯の張った湯煎にかけてチョコをゆっくりと溶かし始めた。「火で溶かさないの?」「……あんた、ほんと女子力皆無ね。」「ほっとけ!」「チョコは基本的に生物の油だから強すぎると固まらなくなるのよ。」「へぇーだからか。」そういうと、ことねぇはちょっとずつ溶かしたチョコをゴムベラで混ぜると徐々に液体になってきた。「おーー!じゃあ、あとは型に流し込むだけだ。」「……甘いわね。ここからが本番よ。」そういうとことねぇは氷水を用意して、今度はチョコを固め始めた。チョコは少しだけ色に艶が出てきて、流動性が収まってる気がしてる。もう何してるかわたしには到底理解が及ばなかった。「何してるの?」「……これは、テンパリングよ。」「あ!私もバイトの時とかによくテンパリングするよ。」「……それはただテンパってるだけじゃないの。テンパリングはチョコの結晶を生成する作業なんだけど、これを怠ると水分と油分が分離したりするのよ。」「へー!ことねぇって色々知ってるね。」私はチョコを作ったことがないけれど、ことねぇのその知識にはなかなか興味がそそられるものがあった。「……よし、テンパリングが終わったから少し温度を上げて、型に流し込んだから余計なチョコを戻すの。すると……。」「え、もう固まった?凄い!」チョコの型がすぐに完成した。どうやらテンパリングとやらは固まるのも早める効果もあり、仕上がったチョコはツヤがあり美しかった。「……ふふ、こんな感じよ。」「どれどれ、あれ?ことねぇ〜テンパリング
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
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酒とタバコとバレンタインデー 9話

「1週間ぶり……かな?」見慣れたいつものアパート。ポストが露呈していて、ことねぇのマンションに比べたら酷い物件だ。だけど、懐かしさと緊張感が妙に共存している。そして、飯田と書いてある表札の私の家の前に立つ。家の中は静かで、でもあかりが着いていた。私はドアを開ける。すると、れんれんが驚いた顔でこっちを見ていた。「笛吹……さん。」「れんれん、ただいま。」れんれんは料理をしていた。ひとりで食べるにはあまりにも多い量のカレーをグツグツと煮込んでいる。寒さと空腹が全身を支配していたので私はその匂いにはらをならしてしまった。私は……何を言えばいいんだろう。いつもあまりにも気を使わなかったので、妙な緊張感を感じていた。「すみませんでした!」その前に、れんれんが頭を下げる。この男はやっぱりわたしには勿体ないくらい誠実だと感じた。「俺、知らないうちに笛吹さんに居心地の悪い振る舞いとかしてたみたいで……。」「ちがうの!」でも、私がそれを止める。ダメなんだ、れんれんに大人な対応をさせたら。そう思うと自然に言葉が出てきた。「私、ことねぇの家で家事やって……すごく大変だった。れんれんは学生しながらこんなことやってくれてたんだなって。だから……これ!」私は思い切ってチョコレートを渡した。れんれんは少しだけ、フリーズしてるようだった。「こ……これは……?」「その、いつもの気持ち!」「へぇー!チョコレート!これ……もしかして笛吹さんが?」「まあね!私天才だから作れちゃったわ〜あはは。」嘘だ。何回も失敗してようやく作り上げたチョコだった。たまにどうでもいいところで嘘をつくのも私の悪い癖だった。「これ、今食べてもいいですか?」「え、カレー煮込んでるんじゃん!それ食ってからでも」「今がいいんです!」そういうと、れんれんはチョコレートを口にほうばる。チョコの味を噛み締めて彼は下を鳴らしていた。「うま!しかもこれピスタチオとドライフルーツも入ってるじゃないですか!マジで天才ですね。」「そ……そうかな。えへへ。」れんれんは美味い美味いと私のチョコをパクパクと食べる。的確にラムレーズンやアーモンドなど味をあてて1個1個に感想をくれて、妙に私の心は満たされていった。人生でカップ麺以外の初めての手作りがこんなにも楽しいとは思わなか
last updateÚltima actualización : 2026-10-04
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雪と温泉とウィンタースポーツ 1話

「えー、続いてのニュースです。この一週間は暖かい気温が続いていましたが、再び低気圧が日本海から迫っており。」そんなテレビの音だけが聞こえる。今日も学校が終わり龍と飯田と集まって俺たちはリビングで勉強していた。相変わらず数学の応用が苦手で少しだけ頭を抱えていた。テスト勉強は概ね大丈夫なのだが、偏差値を5高い試験をやるだけでも何を聞かれてるのか分からない状態が続いていた。「大丈夫か〜、直輝。」「飯田……。」「虎ノ門、お前スパルタ過ぎねえか?直輝もうヘトヘトだぜ。」「いや、ダメだ飯田。なおっちは医学部に行くには偏差値がギリ足りてねえんだよ。あ、これ1番偏差値の低い医学部基準な。」「そ……そうなのか。うちの学校でもお前らふたりは頭いい部類なのに、俺には無理かもしれんな。」龍の意見もご最もである。俺は偏差値61がいい所だ。でも紆余曲折を経て本気で医者を目指そうとなるのだけどイマイチ成長してるか分からない。それなのに、容赦なく問題が次から次へと襲ってきて、何とか解くのが手一杯で3時間やるだけでもかなり疲れていた。「お待たせー!おやつの蒸しパンだよ!」すると、母ちゃんが俺たちの元へ来て蒸しパンとカフェラテを差し入れてくれた。「えー、凄い!めちゃくちゃふわふわしてますね!やっぱり遥香さんの料理最高っすよ!」「もう〜お上手なんだから!」俺も蒸しパンを食べる。中にさつまいもが入っていて、酷使した脳が最も糖分を欲しがってたんだなと感じた。カフェラテもさっきの疲れが吹き飛ぶようだったので、いいタイミングだったと言える。「どう?龍くん。直輝の調子は。」「んー、ぶっちゃけまだ医学部行くには早いっすね。」「ぬ……。」「やっぱりそっか〜。」龍はズバズバ忖度無しで話してくれるから客観視しやすくて助かるけど、帰って勉強に明け暮れて今月はそんな事ばかりだったので少しだけ傷つく感じがした。「でも、流石に勉強時間って裏切らないなと思っていて。」「お、と言うと?」「実はなおっちって集中力が長く持たないのが弱点なんですよ。あとは、想定外の問題に大きく惑わされるとか……そういった振れ幅はへってますので偏差値としては2~3程度先月より上がってるように思えます。」相変わらず龍は観察力と言語化が上手くて医者をやるには本当に向いてるなと感じる。そして、確かに問
last updateÚltima actualización : 2026-10-12
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雪と温泉とウィンタースポーツ 2話

「直輝ー!」「ん……。」いつもの母ちゃんの明るい声で少しだけ不快感を覚えながら目覚める。そりゃあそうだ、今は丑三つ時を少し過ぎた頃だ。普段ならまだまだ寝ている時間だ。体が無意識にまだ寝てろと言っているようだった。「早く起きなさい!もうみんな準備終わってるわよ!」「いや早くね!?わかったよ……。」そう言って、俺は身支度を整える。そして、1階に降りると男性陣は既に身支度を終えて今すぐでも出れそうだった。「起きるのおせーよ!なおっち!」「いや龍……お前らが早いんだよ。」「あ、レンタルの予約もしといたけど確か身長とか足のサイズこれだったよな。直輝!」「飯田は相変わらず手が早いな、おい。」2人の準備が良すぎてついていけない。俺も一通り身支度を終えると家の最寄りの駐車場に向かった。「おお……。」駐車場には青一色のハイエースがあった。人数にして8人は乗れそうな感じだった。「えへへー!実は既にレンタカー用意したのでした!」1番行動力ある人が身近にいたよ。まさかハイエースまで借りるとは思わなかったけど、家にある車は5人乗りなのでサイズ的にスキーの板とか入らないのだから妥当といえば妥当である。「あとは……舞衣か。この前見たくあいつの最寄りのコンビニに行けばいいのかな?」「ああ、その件だが直輝。」「ん?」「佐倉が川崎と上原にも話をしたらしく、その2人も来るっぽいぞ。」「……どんどんカオスになっていく。」「じゃあ!行くわよ!」「「「はーい。」」」母ちゃんは少しなれない手つきだがハイエースのエンジンをつける。若干無機質な内装と座り心地があって違和感を感じた。そういえばハイエースって貨物車両って聞いたことある気がする。「そういえば、龍と飯田はウィンタースポーツは?」「俺は毎年スノボやってるよ。」「飯田は相変わらず陽キャだな。友達とも行くみたいだ。龍は?」「んー、ちっちゃい頃にスノボ乗ったことあるくらいだ。」おっと……どうやら未経験の味方は居ないらしい。「あー、そういえば直輝初めてだったわね。」「母ちゃん!?恥ずかしいから言わないでよ!」「あはは!ごめんごめん!」全く、これだからデリカシーが無いんだから。「ん?あれ……母ちゃんはウィンタースポーツできるの?」「出来るよー!」「いや、沖縄出身だったから雪に触れる
last updateÚltima actualización : 2026-10-12
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雪と温泉とウィンタースポーツ 3話

夜の高速道路は静かだった。気がついたら私たちは3時間ほど運転をしていて、そろそろ長野県の諏訪湖をぬけていよいよ長野県の真ん中まで来ていた。流石にちょっと運転してたら疲れが出てきたかもしれない。「遥香さん、大丈夫ですか?これコーヒーです。」「飯田くんありがとう。寝なくて大丈夫?」流石に朝3時おきの人もいてみんなは車の中で眠っていた。それにつられて私も少しだけを疲れを感じたのか飯田くんだけは隣で起きててくれた。「全然!俺は元気なんで大丈夫ですよ!」しかし、明るく振舞ってるけど少しだけ取り繕ってるようにも見えた。いつもの天真爛漫な飯田くんでは無い妙な違和感が際立つ。「……飯田くん、もしかして悩みがある?」「ええ!?どうしたんすか急に。俺は悩みが無いのが悩みと言われる男ですよ。」「いや、何となく元気がないと言うか……何かあったのかなって。」図星なのか飯田くんは否定せずに黙ってしまう。いけない、年上のおばさんが調子乗りすぎたかな。「んー、遥香さんになら伝えてもいいかな。みんな寝てるし。」「あはは、あるんかい!」「いや〜笛吹さんとこの前喧嘩しちゃって、彼女家出中なんですよね。」「ええ!?あの子飯田くん居なかったら住む家なくない!?」「まあ、そこはことねさんが今泊めてくれてるんで大丈夫なんですけど……なんとなく楽しそうでそっちの方があってるのかなとか思うんすよね。」彼なりに悩んでいたみたいだった。高速道路はしばらく平地が続き景色が開けていたが少しずつ山の中を進んでいくようなルートになっていく。その中で私は彼に対する言葉を考えていた。「どうして、飯田くんは合ってると思うの?」「んー、彼女……いつもベストセラーに乗っているすげー小説家なんですよ。普段はほぼホームレスみたいな生活してんのに。」「あはは、言い過ぎじゃないところが彼女の怖いところね。」笛吹さんとはたまに飲みに行くけど、やはり店主にツケ払いとかで怒られてるし、出禁の店だってある。でも、たまにファンの人と会うと真っ先にサイン求められるところもあってそれが飯田くんには重荷になってるのかもしれない。「彼女、ことねさんみたいなきちんとした人と一緒にいた方が幸せなのかなって。あんなボロアパートに留まる人じゃないのかなとか、最近そんな事ばかり考えてます。」「……笛吹さんは、それ
last updateÚltima actualización : 2026-10-12
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雪と温泉とウィンタースポーツ 4話

車のドアを開けると極寒の世界が俺を冷やしていた。朝日が雪とともに乱反射してそれはそれは幻想的かつ非日常をこれでもかと体現していた。俺はエンジンが入ってない車のように低血圧の中コーヒーを飲む。コーヒーの芳醇な香りが心を落ち着かせ体をゆっくり温めると俺は少しだけ長時間車に乗って引きつった体を伸ばしていった。「おはよ、直輝くん。」「ああ……おはよ舞衣。」舞衣が隣でニコニコ座っていた。朝は暗くてわからなかったけど今日も化粧に力が入っていて、カラコンまで入れていてほんのりとバニラの香りもするのでとても楽しみだったのが一目でわかった。何より……。「朝気づかなかったけど、髪切ったんだね。似合ってるよ。」「きゃー!直輝くん……最近少しの変化でも気がつくようになったね!」まあ、なんか妙にアピールしてたし……とは言わないでおこう。たまに怖いところはあるけど彼女はこうして自分に尽くしてくれる。そういう所が、最近キュンと感じられるようにはなった。「おい!朝からイチャつくな!」「すまん、瑞希。」「全く……朝から恥ずかしい。」そんな俺たちを上原瑞希が顔を真っ赤にして制止する。まあ確かにTPOはわきまえてなかった。俺は少しだけ離れようとすると舞衣はまだ逆に手を繋ぐ。「なんだ?羨ましいのか、チビナス。」「うっせぇよ!羨ましくねえよ不良!」そして、少しだけおちょくる龍にも瑞希は吠える。ホントこいつチワワみたいだな。「さーて、みんな揃ったし……そろそろ行くわよ!」「「「はーい。」」」母ちゃんも戻ってハイエースを発進する。雪道なのか車の速度は遅くあっという間に渋滞ができて20分ほどゆっくりと進んだ。少しずつ標高が高くなり、気がつくと道に外国人が歩いているのにも気がつく……というか。「ほぼ外国人ばっかじゃねえか!?」「なんだ、なおっち知らねえのか?」「どういうことだ?」「日本はな……世界から見てもスキー場の質がいいんだよ。国土が狭いからアクセスしやすいし、他の国は人口雪に対してこっちは天然のパウダースノーときた。」言われてみれば確かに日本は雪の量が多いし、標高も高いのでゲレンデが作りやすい。こういった背景もあるのかと感心してるとあっという間にレンタルショップに来た。一通り男性陣で降りてスキーをハイエースに乗せる。そして、車を切り返して
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