流星は翌日、奈央の相談に富山探偵事務所を使えないかと、久保田に打診する。「不倫相談なら顧客になるかもしれないし、富山さんも使えと言ってくれるだろう。話をつけとくよ。」久保田はその場で連絡して大丈夫か聞く。だがスマホから何か激しくさわいでいる声が聞こえてきた。「ダメそうなら無理しなくてもいいですよ」流星は完全にプライベートの相談なので……と伝えたが、久保田は手を振っている。「だから彼女も今必死で変わろうとしていますよ……ええ、分かってます。いや……あの子はそんな嫌な子じゃないです……」ん?これは……流星が久保田の会話の様子を見守ると最後に――「ええ、間違いなく変わって来ますから……ご安心を」そう言ってスマホを切った。「先ほどの流星の件は大丈夫だ。ただ……」久保田は困ったように顔を曇らせる。「あの……もしかして瞳さんですか?」恐る恐る聞いたらビンゴ。「実は瞳さんのことも久保田課長に相談しようと思っていたんです」流星は顔を曇らせた。先ほどの話を聞くに、これは地雷を踏んだな……流星はスマホの写真のアルバムを開いた。「久保田課長に見せるからね」そう言って可愛らしく笑う瞳の写真をスマホに撮った。キャップを被るパターン、伊達メガネをかけるパターン、化粧をしてつけまつ毛をバッチリつけるパターン……様々な努力の成果はそのアルバムの中だ。流星は、諦めていた。目立つのは事実だが、仕方ないじゃないか。そう富山に伝えたい。「これは……富山さんから間違いなくダメと言われるパターンだな」
Last Updated : 2026-10-14 Read more