キャッサンダ私は我に返ったような気がして、酒を勢いよく飲み干すと、さらにグラスに注ぎ足した。今になって思えば、ママが昔仕事のために海外へ行ったときも、決して私に誠実ではなかったのだ。ママが最初の雇い主に虐められていたというのは、本当は酷い扱いを受けたからではなく、彼女自身が雇い主から盗みを働いたせいの自業自得だったのだろう。ドン・ジョージと私の酒盛りは続き、気づけば高級なお酒が3本も空いていた。「奥さんはいないんですか? あなたのことは何も知らないのに、私のほうはママから昔の生活を散々聞かされていたから……」と私は尋ねた。彼は一度酒を飲み干してから、私たちのグラスに酒を注いだ。「最初の妻は亡くなったよ。子供が二人いるが、うまくいっていなかった。私のもとで育ったわけではなく、幼い頃から妻の両親のところで暮らしていたんだ。彼らは私を父親としてなど見てはいないが、今でも私の金を使っているよ」私は続きがあるのかと待ったが、彼はそこで話を止めた。これ以上詮索してゴシップ好きのようになりたくなかったし、私も少し酔いが回ってきたからだ。「ねえ、最初はあなたとママはきょうだいに見えなかったわ。全然似ていなかったから」とドン・ジョージが言った。「私はパパ似なんです」と私は答え、じっと彼を見つめた。年のわりに本当にハンサムな人だった。そして、どんな悪魔が頭に巣食ったのか、彼のあそこが規格外に大きいという記憶が頭の中で何度も蘇ってきた。「ママも本当にバカよね、あなたにあんな大きいのがあるのに、どうして他の男を探したりするんだか」私はうっかり口走ってしまい、二人して動きを止めた。地面に穴があれば今すぐ飛び込んで隠れたい気分だった。酒の勢いのせいで、自分の発言を全く抑えきれなくなっていた。「マ、ママが盗んだお金って、いくらなの?」私は慌てて話題を変えた。ドン・ジョージは少し考えてから言った。「金庫(ボルト)の中身が100万ドル(約1 million dollars)、フィリピンペソで約1,000万ペソ。それから、3ペソ(※300万ペソの誤記)のロレックスが10本、金やダイヤモンドの宝石類……正確には分からないが、総額で1億ペソ以上にはなるだろうね」それを聞いて、私は椅子から転げ落ちそうになった。一体どこの天使の助けを借りれば、こんな大金を返済できるというのか
Last Updated : 2026-09-17 Read more