月曜日の昼休み。トイレに行った俺は自分の席に戻った。 すると、机の上にドカッと置かれた見覚えのある巾着袋があり、思わず大きなため息をついた。 独特の派手な花柄の巾着、そして男子高校生向けにしては無駄にデカい二段重ねのお弁当箱。周りのやつらが見ても、誰が作ったのか一目瞭然だった。 俺はその弁当箱を手に取ると、一歩も口をつけることなく、教室の後ろで友達と話していたリカの席へと向かった。「悪いな、これは食べられない」 机の上にポンと弁当を置くと、リカは露骨に不満そうな顔を作って噛みついてきた。「なんでよ! ちゃんと作ったし!」 「こういうのは彼氏に作ってやれ」 「幼馴染なんだから良いじゃない!」 どこまでも自分の都合で押し通そうとするリカに、俺は呆れて返す言葉もなかった。ふと視線を横にやると、隣の席にいた木村と目が合った。木村はバツが悪そうに苦笑いを浮かべている。 俺は木村に対して、無言で「すまん」と軽く頭を下げた。すると木村も悟ったような表情で、無言でぺこりと頭を下げ返してきた。男同士の、言葉のないやり取り。「もう! なんなのよ! 男同士で! 目と目で通じ合って!」 金魚のフンみたいにキーキー騒ぐリカの声を背中に受けながら、俺は一切振り返らずに自分の席へと戻った。 ◇ 放課後。卒アル委員の打ち合わせのため、図書室に向かうことにした。今日は少し早いのでアヤノさんのいる2組の教室へ寄ってみることにした。 ガラガラとドアを開けて教室の中を覗き込む。賑やかにグループで談笑するクラスメイトたちから離れた窓際の席で、アヤノさんはポツンと一人、文庫本に目を落としていた。クラスでは大人しい子で通っているらしいが、こうして見ると友達がいないように思えた。 俺は手を振って、声は出ない口パクで「如月さん」と声をかけた。俺に気づくとそそくさと廊下に出てきてくれた。彼女は少しうつむいていて、照れているようにも見えた。「なに?」 「いや、ちょっと早く授業が終わったから、如月さんいるかなぁって覗いてみた」「……ちょっと待ってて。荷物もって来る」 「ん」 俺たちは一緒に図書室に向かった。 道中、俺は思わず前々から気になっていたことを口にしていた。「あの……ちょっと聞きにくいんだけど、如月さんってクラスでは友達いない系……?」 ストレートすぎる問
آخر تحديث : 2026-09-27 اقرأ المزيد