聞こえぬ想い、骨まで届く鹿井初寧(しかい はつね)の奔放な性格を抑えるため、父は最も信頼する部下――三条千臣(さんじょう ちおみ)を呼び寄せ、彼女を躾けさせた。
だが初寧が、たかが子会社の社長の言葉に耳を傾けるはずもない。
彼女はあの手この手を使い、彼を諦めさせようとした。
初出勤の日、彼女はいきなり彼のポルシェを叩き壊した。
しかし千臣は冷ややかに一瞥をくれただけだった。
「修理に出せ。費用は鹿井さんの給料から差し引け」
二日目、彼女は千臣の会議資料とPPTを卑猥な映像にすり替えた。
だが千臣は動じず、その場で計画書を丸暗記で一字一句淡々と語り上げ、大型案件を見事に落札して場を驚かせた。
それでも初寧は諦めず、接待の席で彼の酒に強い薬を仕込んだ。
彼を人前で醜態を晒させるつもりだったのだ。
だが結果は逆で、彼女が彼にホテルのスイートに担ぎ込まれ、さんざん弄ばれることになった……