映画的に言えば、カメラは顔の細部を拾うので、視線の移し方、指先の動き、呼吸の整え方が台詞と同じくらい重要になる。小道具──ペン、伝票、ベル──を自分の身体の延長として扱えば、シーンに自然なリズムが生まれる。参考にしたい空気感は『Grand Budapest Hotel』のような細部の積み重ねで、受付という立場から世界観を伝えるつもりで演じると良い。終わり方はいつも、その場の「残響」を残すことを意識している。
海外ドラマでは『ゲーム・オブ・スローンズ』のダイアン・リグが演じたオレナ・タイrellが印象的でした。穏やかな話し方の中に潜む計算高い政治力や、孫たちへの複雑な愛情を、微かな声の震えで表現する手腕は圧巻です。特に「Tell Cersei. I want her to know it was me.」という台詞は、静かな怒りがこれほどまでに恐ろしいものかと震え上がりました。