三年ぶりに帰国、私は愛人になった海外の投資銀行でがっつり稼いだ私――早瀬朱音(はやせ あかね)は、こっそり帰国し、婚約者の片桐慎也(かたぎり しんや)にサプライズを仕掛けるつもりだった。
深夜に家へ着くと、玄関のスマートロックがいつの間にか別のものに替わっていた。
仕方なく何度もインターホンを押したが、返事はない。
途方に暮れて慎也に連絡しようとした瞬間、いきなり誰かにスマホを奪われた。
「ちょっと!人の家の前でコソコソ何してるの?
中が留守だから仲間を呼んで盗みに入る気なの?」
私は呆然とした。この家は、確かに私が慎也に貸していたはずなのに、いつから彼女のものになったの?
理不尽な疑いをかけられ、胸の奥が一気に煮え立つ。
「よく見て。ここは私の婚約者、片桐慎也の家よ」
すると、相手の女――工藤沙織(くどう さおり)の目がみるみる赤くなり、私を指差して怒鳴り返す。
「やっぱりあなたね!うちの男をたぶらかしてる愛人!」