幾星霜を君と共に、末永く幸せを立花泰成(たちばなたいせい)が99回目の浮気をした後、川口陽菜(かわぐちはるな)はついにこの結婚を諦める決心をした。
彼女は凛とした態度で、スポットライトの下に立ち、口元に笑みを浮かべていたが、心は冷え切っていた。
結婚して3年、これは夫の浮気疑惑を99回目に釈明する場だった。
「立花夫人、本当にご主人が浮気していないと信じているのですか?」
陽菜の笑みが一瞬固まった。もちろん信じてなどいなかった。だが、泰成を諦めきれず、これまで何度も彼を許し、甘やかしてきた。ただ、今回はもう、これ以上続ける気にはなれなかった。
「私は、今までと同じように、夫を信じています。どうかくだらないことに労力を割くのはおやめください」
泰成は有名な司会者であり、大金持ちの投資家でもあった。メディアにスキャンダル写真を撮られるたび、陽菜が否定するのが常で、その決まり文句は、もはやメディアにも暗記されているほどだった。