カクテルという言葉のルーツを探ると、18世紀アメリカのニューオーリンズに遡る説が興味深い。当時、フランス系移民が持参した卵型のカク(coquetier)と呼ばれるグラスで提供された混合酒が、訛って「カクテル」と呼ばれるようになったという。
一方で、メキシコのユカタン半島で「尾羽根(colá de gallo)」と呼ばれる飲み物が転じたという説も存在する。語源が定かでないからこそ、各地で独自の解釈が生まれ、現在まで多様なカクテル文化が発展してきた。特にプロヒビション時代の隠れバーでは、劣悪な酒の味を隠すためのミックス技法が飛躍的に進化した。