それから『The Intouchables』。重いテーマを扱いながらも、二人の男性の友情と互いの依存が主役になっている。恋愛的な盛り上がりに頼らず、人と人が支え合うことの強さを描いている点で、恋愛抜きの愛情表現が好きな人におすすめしたい作品だ。最後に若者の友情とアイデンティティを描く『The Edge of Seventeen』も、恋愛よりも仲間関係の機微が光るのでリストに入れておく。こういう映画は、恋愛を軸にしない生き方の多様さを肯定してくれるから、観終わったあとにじんわりと元気が出る。
もう一つ挙げたいのが『The Last Black Man in San Francisco』。これは街や場所へのこだわり、コミュニティとの結びつきを核にした物語で、ロマンチックな恋愛よりも“帰属”や“友情”が感情の起点になっている。物語の中で描かれる渇望は恋愛だけに収まらず、失われた居場所を取り戻すことへの切実さだ。こうした作品は、恋愛以外の深い結びつきを鑑賞体験として味わいたい人に向いていると感じる。
思い切って発想のコツを一つ挙げるとすれば、関係性の深さを恋愛抜きで測ることに集中する点だ。
自分はまず、主人公の欲求と恐れを紙に書き出す。そのうえで、親密さを育てる手段――例えば共同の目標、秘密の共有、危機の共闘といった要素を並べて、どの場面で『友情の絆』が最も映えるかを探る。'ユーリ!!! on ICE'の滑走シーンに例えるなら、二人が互いの技術や存在を尊重し合う瞬間を余韻として描く感じだ。
プロットは単線でも構わない。むしろ、余白を残して読者が人物たちの関係を解釈できる余地を作ると面白くなる。最後は当人が自分の道を肯定するエピローグで締めることが多いけれど、日常の一コマで終わらせて余韻を残すのも効果的だと思う。自分の場合、その余韻が長く心に残る作品を好む。