興味深いテーマだね。僕の調べた限りでは、曲名に漢字の「
訊い」が使われている具体的・公式な理由を確定的に示す公開情報は見当たらない。公式のクレジットやサウンドトラックのブックレット、作曲者や音楽プロデューサーのインタビュー、レーベルのプレスリリースといった一次情報に明確な説明が載っていればそれが最も確かな裏付けになるけれど、そうした資料がない場合は「公式に確認できた」とは言えないんだ。自分で目にした範囲では、曲名表記の由来を直接述べた公式コメントは見つからなかったけれど、いくつか当たりをつけることはできるよ。
まず漢字そのものの持つニュアンスについて触れると、「訊」は「訊く(たずねる、問いただす)」という意味合いを強く含む字で、普通の「聞く」とは少し違う語感を持つ。作品のテーマや楽曲の役割が「問いかけ」や「探索」「真実への追及」といったイメージと結びついているとき、あえてこの字を選ぶことでタイトルに深みや違和感、あるいは古風・硬質な雰囲気を与えることができる。もう一つの可能性としては、読みの遊びや視覚的なデザイン性を優先したケース。邦題やトラックリストで他と差別化するために、珍しい字を使って印象を残すというのは音楽作品ではよくある手法だ。さらに、物語世界の固有名詞や設定と合わせて漢字を選んでいる場合もあり、単語自体がキャラクターや場面を象徴することがある。
公式確認を取りたいなら実務的なチェック手順もおすすめする。サウンドトラックCDや配信ページのブックレット(解説やクレジット)をまず確認すること、作曲者・編曲者・音響監督など当事者のSNS投稿やインタビュー記事を遡ること、レーベルや制作会社の公式サイトやプレスリリースを探すことが基本線になる。作品によっては音楽出版社や著作権管理団体の登録情報(曲名の正式表記が出ている場合がある)に注目すると、意図や表記の経緯が分かることもある。もしそれでも明確な記述が見つからなければ、公式に「そうだ」と認められた説明は存在しないと判断するしかない。
個人的には、こうした表記の選択にはデザイン的な狙いと意味的な狙いが同居していることが多いと感じている。タイトル一つで曲の印象が変わるし、珍しい漢字を見つけるとついその裏を考えたくなるのがファンの楽しみでもあるから、当面は公式資料の有無を確認しつつ、字面が提示する世界観を味わってみるのがいいと思う。