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雨の日になると、なぜかあばら家を舞台にした物語を読みたくなるんですよね。『千と千尋の神隠し』の湯屋裏のボイラー室みたいな、狭くてごちゃごちゃした空間に宿る温かみがたまらない。
最近読んだ『下町ロケット』の小説版には、廃工場を改造した研究所が出てきます。がらくただらけの場所で夢を追う主人公たちの姿に、妙に勇気づけられました。あの雑然とした雰囲気が、逆に創作意欲をかき立てるんです。
荒れた空間から希望が生まれる瞬間を描いた作品って、なぜか心に残りますね。特に冬の寒い日に読むと、不思議と温かい気分になれるんです。
『魔女の宅急便』のキキが住み着いたパン屋の部屋、あれこそ理想のあばら家かもしれません。壁のペンキは剥げているけど、窓から見える海が宝石のように輝いてる。
廃墟を舞台にしたホラー作品とは違って、生活感のあるあばら家を描く作品には独特の安心感がありますね。どことなく『借りぐらしのアリエッティ』の地下住宅を思い出します。人間に気付かれないように暮らす小人たちの家は、まさに壊れやすさとたくましさの象徴でした。
古本屋で偶然手に取った『博士の愛した数式』で描かれるボロアパートが忘れられません。天井から漏れる雨粒をバケツで受けながら、老博士が数学の美しさを語るシーンは圧巻でした。
そういえば『天空の城ラピュタ』のドーラ一家の飛行船も、外見はボロいけど中身は最先端技術で満ちてましたね。あばら家テーマの醍醐味は、外見と中身のギャップにある気がします。がらくタに見えるものが、実は宝物だったりするあの驚き。こんな作品を読むたび、自分の部屋の片付け方が雑になるのはなぜでしょう。
廃墟マニアの友達に勧められた『時をかける少女』のアニメ映画、あの古びた理科準備室の描写が秀逸でした。壁のひび割れから差し込む陽光が、まるで時間の流れを可視化しているようで。
あばら家を舞台にした作品の面白さは、空間そのものがキャラクターになることでしょう。『となりのトトロ』のあのボロボロの家だって、子供たちの冒険心をくすぐる立派な舞台装置です。床のきしむ音ひとつとっても、物語に深みを加える重要な要素になってます。