図鑑で見る数値だけだとイメージが湧きにくいことがある。私の感覚では、
ギガノトサウルスは長さで言えばおおむね12〜13メートル前後が標準的な推定だ。頭骨は約1.5メートル前後とされ、全体のプロポーションは幅が狭くて細身、同時代の大型捕食恐竜とは少し違った印象を受ける。
化石の欠損や個体差、解析手法の違いで重さの推定は幅があるが、6〜8トン程度と見積もる研究が多い。体重の幅を広めに取ると5トン台から10トン近くという数字も出るが、骨格の軽さを考えると超重量級ではない。映画の恐竜像とはかなり違って、長さは驚くほどだけれど、横幅や体高は想像ほど巨大ではないと伝えたい。
発掘地はアルゼンチンで、約9000万年前の南アメリカに棲んでいた。ティラノサウルス類と比べると少し長いが頑丈さは劣る、そんな違いを頭に入れて博物館の骨格復元を見ると楽しさが増す。個人的に、数字と復元画を行き来しながら考える時間が一番ワクワクする。