ゲームキャラクターの『過ち』はストーリーに深みと現実味を与える魔法のような要素だ。主人公が完璧でないからこそ、プレイヤーは感情移入しやすくなる。『The Last of Us』のジョエルが病院で起こした選択は、単なる善悪を超えた人間性の葛藤を描き出した。
過ちはキャラクター成長の転機にもなる。『FFVII』のクラウドがアイデンティティ危機に陥ったエピソードは、後の自己受容への伏線となっていた。失敗があるからこそ、成功が輝いて見えるのだ。プレイヤーはキャラクターと共に挫折を味わい、そこから這い上がる過程にこそ没入感を覚える。
面白いのは、過ちがストーリーの分岐点を作ることだ。『Detroit: Become Human』では些細な判断ミスが物語の展開を根本から変える。これは映画や小説にはないインタラクティブな面白さで、ゲームならではの表現と言えるだろう。