小説版の『サイバーリーズン』は、登場人物の内面
描写が圧倒的に深いのが特徴だ。特に主人公の葛藤や倫理観の揺らぎが細かく描かれていて、読んでいるうちに自分もその心理状態に引き込まれる感覚がある。アニメではどうしても映像表現の制約上、セリフや演出で伝えざるを
得ない部分が多いけど、小説なら思考の流れをそのまま追えるのが楽しい。
一方でアニメの強みは、サイバーパンクな世界観をビジュアルで直接見せてくれるところ。ネオン街の喧騒やハイテク機器のディテールが動きと音で表現されていて、小説では想像に頼っていた部分が一気に現実味を帯びる。特にアクションシーンの迫力はアニメならではだよね。物語の核となるテーマは共通しているけど、媒介によってこれだけ体験が変わるのが面白い。