登場人物の個人テーマも見逃せません。『HUNTER×HUNTER』のキルアの場合、暗殺家族からの解放を表す電撃使いの能力は、キャラクターの内面と完全に同期しています。特に面白いのは『鋼の錬金術師』で、等価交換の法則が単なる設定ではなく、
エドワード兄弟の苦悩や成長まで貫く哲学として機能している点です。
この手法が効果的なのは、観客が無意識にテーマを追体験できるから。『鬼滅の刃』の炭治郎が嗅覚に優れる設定は、家族の絆というテーマを五感レベルで伝える仕掛けでした。作品の記憶に残る力は、こうした細部の積み重ねで生まれます。