私のお気に入りは『When the Music Stops』という作品で、'ブルーピリオド'のナオフミとフィロが音楽の世界で出会うという設定です。フィロがピアニスト、ナオフミが作曲家として才能を認め合い、競い合う関係から始まります。作中で特に秀逸だったのは、フィロの完璧主義とナオフミの直感的な創作スタイルの衝突が、やがてお互いを高め合う化学反応に変わっていく過程。音楽コンクールの舞台裏で繰り広げられる熱いやり取りと、静かな練習室での心の交流の対比が見事でした。最終的に二人が作り上げた協奏曲は、読後も頭から離れないほど印象的でした。