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『デス・ノート』の夜神月には若い頃かなり影響を受けたな。最初は犯罪者を裁く「正義の味方」だったのが、だんだん「自分が神」という傲慢さに変貌していく過程が恐ろしくてたまらなかった。
面白いのは、彼の悪性が突然現れたわけじゃないこと。小さな嘘や方便が積み重なり、最後には友人をも平然と犠牲にするまでになる。ライトとLの知恵比べもさることながら、この「普通の優等生」の内面が少しずつ腐食していく様子こそが本作の真骨頂だ。
最近再視聴したら、むしろ彼を止めようとする父親の悲劇性に胸が痛んだ。善悪の境界線が曖昧なキャラクターほど、見終わった後にじわじわ考える余韻が残るよね。
『ブレイキング・バッド』のウォルト・ホワイトほど複雑な悪役はなかなかいないよね。最初は家族のために薬の製造を始めた普通の化学教師が、次第に権力と欲望に飲み込まれていく過程は圧巻だ。
特に興味深いのは、彼の行動が常に「正義」の裏付けを求めている点。終盤まで自分を悪党だと認めようとしない心理描写は、観客に「もし自分だったら?」と考えさせずにはいられない。ギャング映画のような派手さはないけれど、日常の延長線上にある堕落こそが真に怖いと気付かされる。
最終シーズンで彼が「私はこれが好きだった」と告白する瞬間は、全ての偽善が剥がれ落ちたクライマックス。悪役とは言え、人間としての葛藤が透けて見えるからこそ、5年経っても議論が絶えないんだと思う。
『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』のディアボロは個人的に忘れられない悪役だ。二重人格という設定自体は珍しくないが、『過去を消去する』能力が彼の本性を象徴しているところが秀逸。
部下すら道具としか見ない非情さもさることながら、トラッキー少年編での母親描写が妙にリアルだった。たった数分のシーンで、この男がなぜここまで歪んだのかが伝わってくる。
特に印象的だったのは最終戦で、永遠に『死のループ』に囚われる結末。作者が悪役にさえ哲学的な問いを投げかけるあたり、荒唐無稽な展開の中に深みを感じる瞬間だ。