図解するなら、いくつかのポイントに分けて覚えるのが早道だ。
魚人(
フィッシュマン)という存在そのものは、生物学的に海中適応が進んだ人間タイプとして理解すると分かりやすい。まず基本能力として代表的なのは『鰓(えら)での呼吸』と『水中運動能力の飛躍的向上』だ。水の抵抗を利用して瞬発力を出したり、筋力そのものが陸上の同等者より強いことが多い。種族や個体差も大きく、サメ系なら噛む力、電気魚系なら放電など、種ごとの特殊能力を持っていることが多い。格闘面では、水を直接技に変える『フィッシュマン空手』のような流派が存在する場合、遠心力や水圧を攻撃に転化できるため、水中での戦闘は人間より圧倒的に有利になる。
弱点も整理しておこう。第一に『環境依存』だ。水中では強いが、陸上ではその優位性がかなり薄れる。重力や空気の抵抗を受けることで機動力が落ちるため、陸戦では工夫が必要になる。第二に『種差による脆弱性』。例えばサメ系は高温や乾燥に弱い個体がいるかもしれないし、電気系は導体の有無で効力が大きく左右される。また社会的側面も無視できない。外見や力の差による差別やトラウマが行動へ影響するケースが多く、これは戦術的な弱点――仲間との連携に影響する、油断を招く――として表れる。戦闘面では、相手が空気の有利を活かす遠距離戦や特殊な武器で水場を奪えば、魚人の利点は失われやすい。
入門者向けの覚え方としては、(1)『呼吸と移動の基礎』、(2)『種ごとの特殊能力』、(3)『水と陸での立ち回りの違い』、この三つに焦点を当てると理解が早い。具体例を見れば腑に落ちるので、海洋描写が丁寧な作品で魚人キャラの立ち回りを観察するのもおすすめだ。自分も最初は能力と社会性を別々に考えて混乱したけれど、今はどちらもセットで考えることでキャラの行動原理が見えてきた。