細部に目を凝らすと、VFXと実写の境界を調節する“さじ加減”がリマスターの肝になっていることが分かる。単にフレームを拡大するだけでなく、合成ミスの修正や彩度バランスの再設定、必要に応じたデジタルでの補完が施されていて、場面ごとに処理の強弱を変えている。これは視聴していて自然さを保つうえで効いている。
若干の新要素としては、いくつかのカットで差し替え・延長されたシーンや、発掘された未使用音源を使った音楽のリマスタリングが含まれている。映像特典としてメイキング映像や修復工程を追ったドキュメンタリーが入っており、古いフィルムをどのように扱ったかの説明が充実している。僕は技術的興味から比較してしまう方なので、同じく精密な復元が話題になった'機動警察パトレイバー'のリマスター作と比べても、丁寧さは
遜色ないと思った。ここまでやるならファンの古い疑問もかなり解消されるだろう。