唐箕って、実はすごく歴史のある農具なんですよね。中国から伝わってきたのは江戸時代中期くらいで、当時は画期的な選別機として農家の人々に驚きを持って迎えられたみたいです。
面白いのは、それまでの手作業での選別と比べて、風力を利用することで飛躍的に効率が上がった点。特に米や麦の選別に革命をもたらしたと言われています。地域によって『とうみ』とか『あおぎ』とか呼び方も違うんですよ。
普及の過程で職人たちが改良を重ね、木製で精巧な歯車機構を持つ日本独自のスタイルが生まれました。農家の知恵と技術の結晶みたいなものですね。今でも民俗資料館なんかで実物を見ると、その仕組みの巧妙さに感心させられます。