寒風に耐える
常緑樹を見るたび、庭の骨格が締まる感じがして元気が出る。
ブルースプルース(Picea pungens)は色味が美しくて寒さに強く、雪の重みにも比較的耐える品種だ。植え付けは根鉢の1.5倍程度の穴に、根が横方向に張るように浅めに据えるのがコツ。排水の悪い粘土質なら、堆肥と砂を混ぜて改良しておくと根腐れを防げる。初年度は適度な水やりを欠かさず、特に乾燥しやすい冬季の乾燥対策が重要だ。マルチングは根元の温度変動を抑えるので冬前に厚めに敷く。
コリアンファー(Abies koreana)は樹形が整いやすく、耐寒性が高い反面、過湿に弱い。剪定は形を整える程度に抑え、枯れ枝は早めに取り除く。肥料は窒素分が強すぎると冬先の成長が過剰になり弱るので、緩効性の配合肥料を春先に少量与えるくらいが安心だ。病害ではアブラムシや針葉樹特有の害虫に注意し、見つけ次第手で取り除くか放線菌を利用する対処が効くことが多い。個人的には、冬の強い風が当たらない半日陰〜日向の場所に植えるのが長持ちの秘訣だ。