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戯言シリーズは西尾維新のデビュー作で、独特の文体と複雑なプロットが魅力です。読む順番について迷う方も多いですが、基本的には発表順がおすすめです。
まずは『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』からスタートしましょう。この作品で主人公の『僕』と彼を取り巻く個性的なキャラクターたちの世界観が築かれます。続いて『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』で物語が広がり、『サイコロジカル(上)(下)』でさらに深みが増していきます。
シリーズ後半の『ヒトクイマジカル』や『ネコソギラジカル』では、それまでに散りばめられた伏線が回収されていきます。特に『ネコソギラジカル』は三部作で構成されており、シリーズのクライマックスとして圧巻の展開が待っています。
戯言シリーズの魅力は、その複雑な構成とキャラクターたちの深い人間描写にあります。読む順番は単純に1巻から順番に進めるのが無難ですが、少し変わったアプローチとして、『クビキリサイクル』と『クビシメロマンチスト』を読み比べてから先に進む方法もあります。
この2作は同じ事件を異なる視点で描いており、比較することで西尾維新の構成力の凄さが実感できます。その後は『サイコロジカル』で物語が加速し、『ヒトクイマジカル』で新たな展開が生まれます。
最終三部作の『ネコソギラジカル』は特に密度が濃く、全ての伏線が回収される様は圧巻です。シリーズを通して『僕』の成長を追えるのも大きな楽しみの一つで、最初と最後で同じキャラクターとは思えないほどの変化を見せてくれます。
戯言シリーズを読むなら、時系列順ではなく作者が意図した順番で楽しむのがベストです。最初の『クビキリサイクル』で独特の語り口に慣れることが大切で、ここで『僕』という語り手の特性を理解しないと、後の作品で混乱するかもしれません。
二作目の『クビシメロマンチスト』では零崎一賊が登場し、世界観が大きく広がります。この時点でシリーズの重要なテーマである『殺し』と『殺される』の関係性が浮かび上がってきます。『サイコロジカル』ではさらに心理的な要素が強まり、読者自身が謎解きに参加するような感覚を味わえます。
シリーズ後半では、『ヒトクイマジカル』で新たな敵が登場し、『ネコソギラジカル』で全てが収束します。特に最終巻は読み応えがあり、全ての謎が解き明かされる瞬間は鳥肌ものです。