映画史には
放漫な生き方を描いた傑作がいくつもありますが、特に『イージー・ライダー』はその典型でしょう。1969年のアメリカン・ニューシネマの代表作で、自由を求めてバイクで旅をする二人の男を描いています。
社会の規範から外れた生き方を選んだ主人公たちは、目的地もなくただ走り続けます。この映画が面白いのは、一見無目的な旅の中に、実は深い社会批評が込められている点です。当時のヒッピー文化や既存の価値観への反抗が、風景のショットや会話の端々に現れています。
特に印象的なのは、途中で出会う様々な人々との交流です。農場主、弁護士、売春婦など、社会の片隅で生きる人々との触れ合いが、主人公たちの放浪に意味を与えています。最後の衝撃的な結末は、自由を追求することの代償を考えさせられます。