現場で最初に説明するのは、見た目の軽さと実際の強度が違うという点だ。
玉砂利は美観と透水性に優れる反面、敷設方法を誤ると車の往来で沈みや段差ができやすい。そこで私は段階を追って説明する。まず下地の強さを確保するために、軟弱な土壌なら盛土や掘削、締固めを行い、舗装用の砕石を厚めに入れてプレートでしっかり転圧することを薦める。砕石層の厚さは想定する車種と頻度で変わるため、乗用車中心ならおおむね15〜25cm、頻繁に大型荷重がかかるならそれ以上を提案する。
次に粒径の選定と周辺の押さえを説明する。玉砂利は小粒だと流動しやすいので、安定させるために透水性のある不織布(ジオテキスタイル)で下地を分離し、エッジには縁石や金属・木製の抑えをつけて横流動を防ぐ。さらに耐荷重を上げたい場合は、砂利保持用のグリッドやジオグリッドを砕石層に敷き、その上に玉砂利を入れてくびれを作る工法が有効だ。
維持管理についても触れる。走行頻度が高ければ車輪跡の補修や砂利の追加が必要で、排水が悪いと穴や凍上が生じる。こうした点を踏まえて、私は設計段階で想定荷重と排水計画を明確にして、見積もりに予防的な補強措置を盛り込むことをおすすめしている。最終的に、安全性・耐久性・メンテナンスのバランスを見て最適な方法を選ぶのが肝心だ。