特に印象的だったのは、実践的なエフェクトの多用だ。CGで補完する場面もあるが、爆発や車両の接触、衣装の破れ、血しぶきの表現などは可能な限り実物を使って撮っていると言われている。これにより俳優の表情の細かい揺らぎまで生きる。わかりやすい比較として、前作で見せた極端なワンテイク風の長回し演出('Kingsman: The Secret Service'の教会シーンの語り口)を踏まえつつ、今回はさらにセットの組み換えやカット通しの練習を重ねてアクションの密度を上げていた。
真っ先に挙げたいのは、劇中で印象に残るカバー曲だ。特にあの場面で流れる' Kingsman: The Golden Circle 'のアレンジは、原曲の持つ郷愁を残しつつ映画のトーンにぴったり溶け込んでいる。迫力あるアレンジとシーンのコントラストが秀逸で、単体でも心に残る一曲だと感じる。
次に注目してほしいのは、オーケストラ主体のメイン・テーマ的なトラックだ。ヘンリー・ジャックマンの手腕が光る重厚なストリングスとブラスの扱いが、物語のスケール感を一気に引き上げる。サントラで通して聴くと、映画のテンションが何度でも立ち上がる瞬間として何度も鳥肌が立つ。
最後は、コメディ要素やキャラクター性を反映した短い挿入曲。短いながらも遊び心があって、聴くたびに場面が浮かんでくるタイプのトラックだ。シーンを思い出しながら繰り返し聴くことで、新しい発見があると思う。自分は通勤や作業中にランダム再生して楽しんでいる。