キャスティングを考えるのは本当に楽しい。
サクという役が持つ核は、静かな強さと、ふとした瞬間に現れる脆さだと思う。だから外見だけでなく、表情の変化で物語を引っ張れる人が合う。まず名前を挙げるなら、菅田将暉のような幅のある俳優が第一候補になる。彼は荒々しさと繊細さを同時に見せられるタイプで、視線や間の取り方で内面を語らせられる。演技の幅を活かして、サクの悩みや過去の影を重層的に表現してくれるはずだ。
ただ、作品のトーンをもっと軽やかにするなら山﨑賢人のような魅力的な若手も考えたい。彼は親しみやすさと画面映えする存在感を持っているので、観客が感情移入しやすい。サクを周囲の人々とどう化学反応させるかで、選択は変わる。例えば、演出が青春群像寄りなら山﨑寄り、心理劇寄りなら菅田寄りという具合だ。
演出家や脚本の解釈次第でまったく違う顔を見せる役だから、配役は決め打ちしないでほしい。映画としての方向性、共演者の顔ぶれ、撮影手法を踏まえて最終的に決めてほしいと強く思う。個人的には、俳優がサクの内側に踏み込んでくれる、その挑戦を見たい。