山崎監督はこれまでに'ALWAYS 三丁目の夕日'のような時代感と情感を丁寧に紡ぐ作品を作り、さらに'STAND BY ME ドラえもん'で大衆的な感動を確実に掴んできた。桜木というキャラクターは派手なアクションと繊細な成長の両面があり、CGや撮影技術でバスケットの躍動感を再現しつつ、クライマックスの感情的瞬間を丁寧に扱える監督が必要だと僕は感じる。
感情の揺れを丁寧に描ける監督が適任だと考える場面も多い。桜木の表裏一体のキャラクターは、ただの熱血主人公ではなく不器用な少年が成熟していく物語だからだ。そこで思い出すのが是枝裕和だ。彼が手がけた『Like Father, Like Son』のように、細やかな心理描写と日常の積み重ねで人物を立ち上げる力量は、バスケットの試合以外の時間を豊かにできる。