このフレーズのコアを掴むと、意外と訳し方の幅が広いことに気づく。文を分解すると「今更」は「この時点で・もう手遅れ・今になって」という意味合いがあり、「だって」は理由付けや反駁のニュアンス、そして「僕は言うかな」は遠慮がちに自分の意見を述べる語り手の態度を示している。こうした要素を英語に落とすとき、直訳よりも話し手の心の距離感をどう表現するかが鍵になる。
例えばカジュアルで口語的な場面なら「At this point? I guess I’d say so.」や「Now? Would I even say that?」が自然だ。前者は同意に傾く柔らかい表現、後者は疑いを含む否定的・躊躇の気配が出る。もう少し文学的にまとめるなら「Now? I'm not sure that's what I'd say.」のように間接的にする方法もある。
字幕や短いセリフに使うなら、テンポに合わせて「Now? I don't think I'd say that.」や「At this point, would I say that?」といった短めの訳が便利だ。登場人物や状況に応じて語尾を強めたり弱めたりすることで、元の「だって」の含みを残せる。僕はよく『四月は君の嘘』のような感情の揺れが重要な場面で、こうした微妙な表現を丁寧に訳すよう心がけている。最終的には文脈次第だが、話し手の躊躇と「今更」という時間的否定をどうバランスさせるかを意識すると良い。