5 回答
泥沼戦術って聞くと、どうしても『ドラゴン桜』のあのシーンを思い出すんだよね。弁護士の桜木が相手を意図的に疲弊させるために、延々と細かい条文を突きつける場面。
ビジネスの現場では、契約交渉で突然数十ページもの追加資料を要求したり、些細な文言の修正を何度も要求したりするパターンが典型例。特に多国籍企業のM&Aだと、言語ごとの解釈の違いを盾に、半年も基本条項で足止めするケースもある。
面白いのは、この戦術が有効なのは相手に時間的制約がある場合だけってこと。逆にこっちに締切が迫ってる時に使うと、完全に自爆するんだよね。
ゲーム業界のライセンス交渉で実際にあった話なんだけど、あるメーカーが『技術検討』と称して3Dモデルのデータ形式を5回も変更要求。FBX→OBJ→GLTF→USDZ→結局FBXに戻すって、完全に時間稼ぎだったんだよね。
これの怖いところは、表面上は合理的な要求に見えること。『品質向上』とか『互換性確保』とか大義名分があって、単なる妨害とは断定しづらい。特にクリエイティブ分野では、『より良いものを作りたい』という倫理観を逆手に取るパターンが多い気がする。
地元の商店街再開発で目撃したんだけど、あるチェーン店が大家さんに対して『賃料交渉』と称して、3ヶ月間ほぼ毎週違う担当者を派遣してきたんだ。毎回『前回の話を把握していない』と言い出し、一から議論を蒸し返す。最終的に大家さんがうんざりして条件を飲んだら、実は全員同じ企業の人間だったって後で発覚したよ。
こういう消耗戦術は、交渉相手の感情的な疲労を計算に入れてる点が特徴。特に個人事業主対大企業の非対称交渉で効果を発揮するみたい。
政治の世界だと、審議拒否による議事妨害が典型例だね。アメリカの上院で『フィリバスター』と呼ばれる長時間演説が有名だけど、日本でも予算委員会で野党が細かい資料請求を繰り返すことで日程を空費させる手法がある。
面白いのは、この手の戦術を使う側も実は体力を消耗してるってこと。効果があるのは『相手がより緊急を要する事情を抱えている場合』に限られるんだ。
不動産売買で遭遇した面白い事例。買い手が『法務局の登記簿に不備がある』と主張して、1ヶ月かけて明治時代の地租改正記録まで遡る調査を要求したんだ。結局何の問題もなかったんだけど、その間に別の買い手が撤退して、結局最初の買い手が希望価格で購入したそうだ。
こういうのって、専門性の高い分野ほど効果的だと思う。相手が『もしかしたら本当に重要な問題かも』と不安を抱く隙を突いてくるんだよね。