開幕から目を奪われたのは、動きのタイミングとリズム感が生む説得力だ。'ユーリ!!! on ICE'におけるスケーティング表現は、回転や軸のブレ、重心の移り変わりを微妙な中割りで表現していて、私はその“間”の取り方に感心した。観客が氷上の力学を無理なく理解できるのは、描写の細やかさと演出の噛み合わせが効いているからだ。 私は演技カットを見るとき、顔の微妙な動きや指先の添え方まで注目する。スケートの流れるラインを単に追うのではなく、筋肉の張りや衣服の撓み、ブレードが氷に触れる瞬間の音イメージまで想像できる作画は玄人好みだ。 さらに、背景とキャラの距離感を保ちながらカメラが追う演出も重要で、これは原画と動画、撮影の連携が優れている証拠だと私は感じている。
耳をすませば、音の余白が名曲の輪郭を際立たせる。
僕は長年、映画やゲームのサントラを聴き込んできて、プロの耳が唸るような5曲を選んだ。まず、'Blade Runner'のVangelisによるメインテーマは未来の湿度を音で表現する驚異。続いて、'The Good, the Bad and the Ugly'のEnnio Morriconeが作った"The Ecstasy of Gold"はドラマと高揚を一音で決定づける力がある。
さらに、'Inception'のHans Zimmer作"Time"は単純な反復から深い感情を引き出す技巧が光る。日本からは'千と千尋の神隠し'の"いつも何度でも"が、声とメロディの温度で物語を抱きしめる。最後に、'Shadow of the Colossus'のKow Otani作"The Opened Way"はゲーム音楽が叙事詩になりうることを教えてくれる。どれも聴くたびに新しい発見がある曲だ。