官僚制の実態を暴いた作品といえば、イギリスのドキュメンタリー『Yes Minister』の現代版とも言える『The Great British Democracy Show』が興味深い。政治家と官僚の綱引きをコメディタッチで描きつつ、実際の議事録や内部文書を分析しながら、政策決定の舞台裏を赤裸々に映し出す。
特に印象的だったのは「新規事業予算審査」を扱った回で、書類の山を前にした官僚たちが「前例主義」という盾を使いながら、実質的な判断を先送りする様子。カメラは申請書に貼られた付箋の量や修正印の数をクローズアップし、無言の圧力を可視化していた。市民の声を届ける窓口業務の回では、マニュアル通りの対応に隠された「責任回避のテクニック」が、当事者のインタビューと併せて提示される。\n
フィクションではない生の行政現場を見せる手法が、この作品の真骨頂だ。