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薄暮時の川辺で霧を撮るのが好きだ。水面から立ち上る湯気と夕焼けが混ざり合う瞬間は、現実と幻想の境界線が曖昧になる。このようなショットでは、逆光を利用すると霧の粒子が浮かび上がる。
三脚を使い、シャッタースピードを遅くすれば、霧の流動感を写し取れる。ただし、長時間露光では霧の繊細な質感が失われやすいので、1/30秒程度が適当だ。構図のバランスでは、空と地面の比率を6:4にすると、霞んだ空気感を主役に据えられる。木々や建物のシルエットをアクセントに加えると、スケール感が生まれる。
霧がかかった森を撮影した時のことを思い出す。あの時は偶然、早朝の散歩で出会った光景だった。カメラを構えると、木々の輪郭が霞んで、まるで水墨画のような世界が広がっていた。
ポイントは露出を少しアンダーにすること。霧の白飛びを防ぎつつ、陰影を残すことで立体感が生まれる。フォーカスは手前の被写体に合わせ、背景をぼかすと、より茫漠とした雰囲気が強調される。レンズ選びも重要で、中望遠レンズを使うと、霧の層が重なる様子を圧縮効果で表現できる。
現像時にはコントラストを控えめにし、ハイライトを優しく落とすと、さらに幻想的な仕上がりになる。
霞んだ情景を捉えるコツは、被写体との距離感にある。例えば山裾に漂う朝霧を撮る時、前景に枯れ草のシルエットを配置すると、奥行きのある構図になる。この時、霧の動きを待つのも一手。風で流れる霧の筋が、画面にリズムを生む。
ホワイトバランスをわずかに青寄りに設定すると、冷たい印象が増すが、逆にアンバー系に寄せるとノスタルジックな味わいが出る。フィルターを使うなら、ソフトフォーカスフィルターが有効で、光の滲みを人工的に再現できる。雨上がりの路面に映るもやもした反射を狙うのも、都会的な茫漠感を表現する方法だ。