名シーンを探すなら、まず第1話を外せないよ。『特捜戦隊
デカレンジャー』の導入はチームの顔ぶれと世界観が一気に提示されるから、初見でも心に残る瞬間が多い。僕は当時その勢いあるテンポにやられて、仲間紹介の一つ一つのカットが今でも鮮明に浮かぶ。特に主人公格の登場シーンや捜査方針が示される場面は、シリーズ全体のトーンを決定づける重要な名場面だと感じる。映像の作りや台詞回しがシンプルながら力強く、後々の展開に効いてくる作りになっているところが好きだ。
中盤でグッと来るエピソードとしては第9話を推したい。ここは個人の背景や過去が掘り下げられて、キャラクターへの感情移入が一気に進む構成になっている。僕はその回を見てからキャラの行動が別の意味を持つようになったし、チームの絆が言葉ではなく振る舞いで表現される瞬間に胸が熱くなった。演出面でも静と動の対比が効果的で、サブプロットが本筋にしっかりと絡んでくるから何度でも見返したくなる。
ラストに向かう流れでは第24話あたりが山場の一つで、ここで見られる決断や別れの描写が後半の高揚を支えている。最終決戦となる第50話は、長く追ってきた者にとってのカタルシスが詰まっていて、個々の成長とチームとしての完成が噛み合う瞬間がある。僕はラストシーンで思わず声を出してしまったくらい満足感が大きかった。導入から中盤の深掘り、そして終盤の総決算まで、名シーンは各所に散らばっているから、気になる場面があればその回を中心に前後の流れも含めて見るともっと楽しめるはずだ。