観る順番を考えると、どんな体験を求めるかでルートが変わると思う。まず入門者には放送順を強く勧めたい。私は最初に放送順で観たとき、物語の“仕掛け”が少しずつ回収されていく感覚が本当に楽しかった。シーズン1で提示される謎や関係性、シーズン2以降での回収の仕方は放送当時の視聴者体験を意識して作られているので、驚きや感情の盛り上がりが自然に続く。特にエマとスノーの成長、レジーナの redemption(立ち直り)の過程などは連続性を持って染み入るから、初見には最適だと感じる。
再見や深掘りをしたい場合は時系列(舞台内の時間順)で観るのも面白い。私は二周目に時系列順を試して、各キャラの過去エピソードを一直線に辿れたことで細かな伏線や因果が鮮明になった。例えば、童話世界の出来事→ストーリーブルックでの生活という順に組み替えると、あるキャラの動機や選択の重みが増す。ただし注意点として、時系列だと放送当時の“驚き”が失われることがある。ネタバレにあまり抵抗がない人や、細部の整合性を楽しみたい人向けだ。
もう一つの選択肢として、キャラクターやテーマ別に切り取る観方もおすすめする。エマ中心、レジーナ中心、あるいは“魔法の代償”や“家族”というテーマでエピソードを選ぶと、物語の核が別の光で見えてくる。スピンオフの'Once Upon a Time in Wonderland'は、気になるならシーズン3をひと通り観たあとに挟むと違和感が少ない。最後に触れておきたいのはシーズン7の扱いで、あれは作風が大きく変わる“別章”なので、続編として無理に繋げず独立したミニシリーズとして観るのも賢明だと私は思う。どの順にするか迷ったら、まず放送順で流れを掴んでから、好みで時系列やテーマ別に再挑戦すると満足度が高いはずだ。
『Once Upon a Time』というタイトルを日本語に訳す際、直訳すると「昔々あるところに」というおとぎ話の定番フレーズが思い浮かびます。しかし、この作品が単なる童話のパロディではなく、現代とファンタジー世界を交錯させたドラマであることを考えると、より作品の本質を捉えた訳が求められます。
実際に日本で使われている『ワンス・アポン・ア・タイム』というカタカナ表記は、原題の持つ語感をそのまま伝えつつ、ファンタジー作品としてのブランド力を保っています。個人的にはこの選択は賢明だと思います。なぜなら、『眠れる森の美女』や『シンデレラ』といった古典童話の要素を扱いながら、それらを現代的な物語に織り込むという作品の複雑な性質を、シンプルな日本語訳で表現するのは難しいからです。
もしあえて日本語訳を試みるとしたら、『時を超えた物語』とか『幻想と現実の狭間で』といった表現も考えられますが、これらは原題の持つ軽やかさを失わせてしまうかもしれません。結局のところ、カタカナ表記が最も作品の雰囲気を損なわず、視聴者に正確な印象を伝えられるのではないでしょうか。