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第 857 話

Auteur: 水原信
ジョーカー様の身のこなしを知り尽くしている清墨にとって、彼が倒れる姿は想像し難かった。だが、州平はそのジョーカー様を地に伏せさせた。

「葉野隊長、ここが誰の領地か忘れないでほしい。もし僕が海咲を傷つけるつもりなら、とっくに手を下している」

清墨の瞳には冷たい光が宿り、その声には冷徹な威圧感が込められていた。この言葉は、海咲を守るふりをしながらも、同時にいつでも攻撃に転じられるという彼の暗黙の警告でもあった。

海咲はこっそりと握りしめている銃をさらに強く掴んだ。この場で何かあれば、彼女も一瞬のためらいもなく引き金を引く覚悟だった。

清墨はさらに冷静な声で続けた。

「僕はただ海咲と話がしたいだけだ
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